文化放送・The News Masters TOKYO『マスターズインタビュー』。 今回のインタビューのお相手は、高倉町珈琲会長・横川竟さん。 ファミリーレストランでお馴染み「すかいらーくグループ」創業者の一人で、すかいらーく社長を退任した後に、75歳で「高倉町珈琲」を創業した。 そんな横川さんに「高倉町珈琲」のこだわりについて、The News Masters TOKYO」のパーソナリティ・タケ小山が聞いた。
では、負けは何を意味するのか?
「チェーンは1店舗が負けると全店舗が負けます。逆に1店舗が勝てば全店舗で勝てる。負けるならやるべきではないです」と力強く語る横川会長。
勝ちも負けもチェーンでつながれているというわけだ。
店だけ作って価値を作ってないチェーンが赤字を出している。ブランドは自分で価値を高めて行くものなので名前はどうでもいい。
名前の価値は働く人たちが作って行くもので、「高倉」でも「高倉町」でも何でもいい。
一歩進んでお客から「あそこいこうぜ」で伝わったら一流なのだ。
売ってるものにはこだわるが、他にはこだわらない。しかし売っているものは料理だけではない。綺麗さや接客も含めて、売り物と言える。
「ライバルはいない。気にするべきはお客様」
お店で買って家で食べる中食が、今急激に伸びており10兆円市場ともいわれている。
これまでとは立場が変わってきた外食産業について、横川会長はこのように見ている。
「外食比率は高まっているけど食堂的役割の店が増えて『楽しむ』外食は少ない。安い店は増えているけど『美味しい・楽しい』店がほとんど無い」
お客が何を楽しみにお店に来るのであれ、業界的に気をつけなければいけないのは、食堂的ではない役割にウェイトを置かなければ今に外食の良さがなくなってしまうと危惧している。
メーカーは保存食、コンビニは保存食とすぐ食べるものを売っている。
一方で外食はオーダーメイドのため、防腐剤も増量剤も着色料もなく自然のままの素材で作ることができる。
これが外食の強みなのであり業界のトップがこれを意識してやらなければ消費者から見捨てられてしまう。
高倉町珈琲は現在それにトライしているのである。
では意識してるお店はあるのだろうか。
「ライバルはいますか?」とのタケの問いにこんな言葉が返ってきた。
ライバルはいないです。カフェじゃないから。カフェをやっている店は高倉を気にしているかもしれないけど、高倉は他を気にしていません。気にするべきはお客様。外を気にすると失敗するんです。他の真似をする店が1位になったことはないんです」
今後については、「自分で言っていることをきちんと実現させる。みんながあの会社の真似をしよう!となったらそれがゴール」と答えてくれた。
飲食業界のみならず、そのほかのビジネスにも当てはまりそうな金言が多数飛び出した今回のマスターズインタビュー。
あなたは、外を気にせず、お客さんの方を向いて価値を作れていますか?
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