現在行われている選挙戦の中である政党党首が「愚直に」という言葉をよく使っています。果たしてこの方やこの政党が「愚直」なのか、ということを考えるととても複雑な心境です。というのは「愚直に」というのは私がとても好きな言葉だから。
これも愚直に徹底的に予見しなければなりません。
優秀なバイヤーはこの予見能力やトラブル対応力が極めて高いのが特徴です。
優秀なバイヤーに共通するもう一つの特徴は「競争と協調のバランスのとり方が上手い」という点でしょう。これも常に緊張感を持っていないと上手く作っていけません。単にコストを下げられるだけ下げればよいかというと、そういう訳ではないでしょう。
一方でサプライヤとの関係性を作りサプライヤのモチベーションを引き上げられなければ低コストは長続きしません。
このように優秀なバイヤーに共通する2つの要件を上げましたが、これらは会社や業務の仕組み(制度、規定、プロセス、ITなど)だけで作ることは難しいです。個々人の人間としてのパーソナリティや人間力(魅力)、熱意など、こういうものが欠かせません。
つまり人間力や熱意の重要性が高いのがバイヤーなのです。
逆に人間力を養うには調達購買の経験が有効であるとも言えます。若いうちから会社を代表する立場として言動する、サプライヤとの関係性を構築する、様々なトラブルを予見し未然に防いだり、トラブルが起きた時に社内外含む関連者を巻き込んで最適な対応をとる、このような経験が将来役に立たないはずがありません。
私の持論ですが会社経営を担うような人材は「必ず調達購買の仕事を一回は経験させる」というキャリア形成は人材育成上も非常に有意義なことでしょう。そういう経営者が多く輩出されることを今後期待しています。
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2009.02.10
2015.01.26
調達購買コンサルタント
調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。