コンテンツマーケティングは間違いなくセールスをサポートするものだが、セールスプロセスそのものになり、ソリューションを打ち出してしまいだすと、コンテンツマーケティングが立ち行かなくなることが多い。
しばらく前に、かなりバズワード的にもてはやされた「コンテンツマーケティング」という言葉がマーケティング担当者の口からあまり出なくなってきた印象がある。
やはり、一種のトレンドでしかなかった、よくあるアプローチだったのだろうか。
現実には、多くの企業がコンテンツをつくり更新し、月間100万PV以上をたたき出しているコンテンツマーケティングサイトもたくさんあるのだが、取り組んだ企業も多かっただけに、成功と失敗の落差が大きいのも事実だ。
先日、アメリカContent Marketing Institute社がレポートしたように、B2B企業の88%がコンテンツマーケティングを実施しており、リードの獲得や利益の向上を目指している。しかも増加傾向にあるようだ。
ただし、効果があると答えているのは、30%しかおらず、さらに多くの企業がコンテンツの作成と更新に非常に苦労しているとのレポート結果を出している。
これだけ見ると、作成するのが大変で、更新も大変、それなのに目に見える効果は出ていない。それにもかかわらず、取り組み企業は増えているという、なんとも不思議な結果となっている。
この流れは日本でも同様かもしれない。自分たちが行っているマーケティング施策をコンテンツマーケティングだと認識しているかどうかは別として、明確な効果が出ていると認識できているところは少ないだろう。
ましてや、コンテンツマーケティングに対して明確な指標をもっているところ自体が少ないのではないか。
ある企業の例だが、コンテンツマーケティングとして、月に10本近いコンテンツを更新し、広告を含めて展開することで、新たなリード獲得やセミナーへの参加者を確実に増やしている。
内外のライターを活用することで角度の異なるコンテンツを幅広く用意し、テキストだけではなく動画やアニメーションも多用し、充実したコンテンツを配置し、運営予算も広告費以上にかけているだけあって、PV、UUともに高い水準の数値を出している。
他媒体で獲得したリストに対してもメルマガで誘導することで、見込み顧客リストとして立体的なアプローチもでき、継続的なリレーションを可能にしている。
しかし、コンテンツマーケティングの手法を取らない単なる広告の場合との比較数値が取れているわけではなく、コンテンツページはいわゆるランディングページのひとつとして機能しているにすぎない可能性は否定できない。
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