一視聴者として動画を見る時、興味を引かれない動画を積極的に見る方は少ないと思います。 今回は、ターゲットの興味をひく上で重要な要素「やりすぎなくらい、やりきる」という点に注目してみたいと思います。
有名なお菓子「オレオ」が展開した動画広告を、例として見てみたいと思います。
オレオ「Whisper Fight」
誰もが知っている「図書館では静かに」というルール。それを打ち破るド派手な争いを、ハイクオリティな映像にまとめています。
これが「クレームが来るかもしれない」という意見に押され、図書館の中で肩をつつき合うだけの動画だったとしたら、面白さは半減していることでしょう。
シチュエーション的な面白さで、視聴者の興味を引き付けているだけではありません。よく見てみると「オレオのクッキー部分とクリーム部分、どっちが好きか」という議論が商品とうまくつながっています。
最終的には、視聴者もその議論に参加できるという、非常によく出来た流れの動画広告です。
面白さを壊さないメッセージの入れ方
オレオの事例でもそうでしたが、面白さだけで終わってしまっては、広告としての役割が果たせません。
面白さで興味を引きつけた上で、しっかりと伝えたいことを盛り込む必要があります。この場合、動画の面白さを阻害する形にならないように注意が必要です。
ここで、電機メーカーのサムソンの例を見てみたいと思います。
サムソン「Marvel’s Avengers: Age of Ultron and Samsung Mobile present ‘Assemble’」
Part 1
この動画はサムソンが販売しているスマートフォンGalaxyと、Galaxy用に開発されたヘッドマウントディスプレイGear VRのプロモーション動画です。
プロモーション動画としては比較的長編で、2部作の構成。しかし、見事に「やりきって」います。
ストーリーとしては、サッカー選手のメッシなど、スポーツ界の著名人がGear VRを装着。大ヒット映画「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」に登場するヒーローになるための訓練をするというもの。
登場人物、映像、演出、すべてが中途半端にならずに、映画さながらのアクションと派手さに仕上がっています。どれか一つでも欠けていたら、インパクトは大幅に減っていたことでしょう。
また、この動画の素晴らしい所は、動画内にストレートにGalaxyとGear VRを登場させ、その機能と性能をアピールしつつも、一切面白さを邪魔していないところです。
しっかりとターゲットの興味をひくインパクトとネタを盛り込みつつも、商品PRにつなげた、非常に良い例です。
「感動」もやりきることが大事
もう一つ事例を紹介します。
カナダのウェストジェット航空が展開したブランディング動画です。
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2015.07.10
2009.02.10
動画広告・動画マーケティング専門メディア VIDEO SQUARE編集部
Crevo株式会社
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