ホリエモン氏が提案したコンビニ居酒屋というアイデアに、一橋大学の教授が否定コメントをしたことにさらに堀江氏は反論し、経営学者は経営ができるのかという論争が起こりました。専門とは何なのか、経営学者と経営の関係、スポーツの監督と選手の関係、さらにはB’zとAKBの関係を見てみましょう。
・名選手は名監督?
スポーツの世界では、現役時代名選手と呼ばれる人のほとんどが、引退後監督など管理者になります。逆に現役時代の成果が乏しい人は、特にプロスポーツの監督などにはなりづらい風潮があります。ホリエモン氏の意見は「経営ができなければ経営学者ではない」というのは、これと同様の根性論になっているのではないでしょうか。板場の修行に意味がないと喝破する氏の、一番嫌う主張と同じ根拠になっているように思います。
アメリカのメジャーリーグに詳しい菊田康彦氏によれば、メジャーリーグの監督20人中、球宴出場経験など「スター選手」はわずか5人。他はほとんどが控え選手か、メジャーでプレーした経験すらない、とのことです。これに対し日本のプロ野球では、一流選手が監督を務めるケースが大半で、「監督」という役職のバックグラウンドには大きな違いがあります。(同氏、スポナビ、2011年7月19日コラムより)
名選手でなければ名監督は務まらないという風潮への疑問を昔から感じていました。私がかつてプロ野球好きだったころ、好きだった監督は超弱小チームながらおおいにトーナメントを沸かせてくれた元大洋の近藤貞夫監督や横浜優勝という奇跡をなしとげた権藤博監督(単なる大洋ホエールズファン!?)、須藤豊元巨人二軍監督(あ、元大洋監督でした!)といった元大洋監督たちに(開き直りました)とてもシンパシーと、「指導者とは」というあこがれを感じていたのです。
どの方も、現役時代を通じて超一流のスターだったというより、一瞬のスターで終わってしまったり、大きな花は咲かずに終わった方ばかりという印象です。しかしそうした挫折経験もある方が指導者になり、勝って当然の戦力を持つ人気球団の1/10の人件費でも、局地戦で胸のすく勝ち方をする超弱小球団に、戦略の妙味を感じていました。結局総力戦では負けてしまうのですが。(遠藤と斉藤明雄とスーパーカートリオの話、いくらでもできますが、元大洋ファンのつぶやきは終わりにします)
・日本の歌謡史上最高の絶対王者・AKB
オリコンによれば、AKB48のシングル総売上枚数は累計3615万枚で、それまでの最高記録だったB’zを抜き、国内全アーティストの歴代最高となったとのこと。また合わせて秋元康氏の作詞シングルの総売上も、史上最高の1億枚を突破したそうです。ということで、AKBは日本史上最高の歌手であり、絶対王者ということでよろしいでしょうか。もちろん皮肉でいっています。
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2015.07.10
2015.07.24
株式会社RMロンドンパートナーズ 東北大学特任教授/人事コンサルタント
芸能人から政治家まで、話題の謝罪会見のたびにテレビや新聞で、謝罪の専門家と呼ばれコメントしていますが、実はコミュニケーション専門家であり、人と組織の課題に取組むコンサルタントで大学教授です。 謝罪に限らず、企業や団体組織のあらゆる危機管理や危機対応コミュニケーションについて語っていきます。特に最近はハラスメント研修や講演で、民間企業だけでなく巨大官公庁などまで、幅広く呼ばれています。 大学や企業でコミュニケーション、キャリアに関する講演や個人カウンセリングも行っています。