全国の映画館で割引サービスが行われる映画の日は、今年で59回目を迎える老舗の記念日です。
今日、12月1日は「映画の日」です。映画館が一律割引サービスを行うことでご存知の方も多い記念日ではないでしょうか。
1896年(明治29年)11月25日~12月1日、エジソンが発明したキネトスコープが、初めて神戸で輸入上映されました。この年から数えて60年目にあたる1956年(昭和31年)より、日付が近くキリの良い12月1日を記念日にと映画産業団体連合会が制定しました。今年で59回目を迎える「老舗」の記念日です。
映画館がいわゆるシネコン、シネマコンプレックスに置き換わるようになって、もう20年ほどになります。シネコンができてから、映画をよく見に行くようになりました。前の人と視界が重ならないスタジアム型のシートは座り心地がよく、遮光性にすぐれた構造になっていて上映中の環境がずいぶん快適になりました。割引になるレイトショーやレディースデーなど、前売り券を買わなくても、ふらっと行って安く見られるようになったことも大きいかもしれません。
アカデミー賞をとった「アバター」をデジタル3D上映ではじめて見たときの感動はまだ記憶に新しいですが、近頃では、さらに香りや水しぶき、風や振動、座席の動きなどを駆使した「アトラクション型4Dシアター」も出てきました。ほとんど、テーマパークのアトラクションのようです。
一方で、「ミニシアター」を愛し続ける人もいます。ロードショーとは違うこだわりの映画を上映するミニシアターは映画好きの人には聖地のように愛されていますが、2010年以降、特に閉館が増えているそうです。シネコンの普及と競争の激化に伴い、ミニシアター系の映画を上映するシネコンも増えてきて、街にあるミニシアターの需要は減る一方です。さびしいようですが、それが時代の流れなのかもしれません。
映画の日なのに、映画館の話になってしまいました。今は、DVDやネット配信などもあり、自宅で映画を見ることが簡単にできます。けれど、映画館で見たときはとても面白かったのに、家のテレビ画面で見るとそうでもなかったりすることが、割とよくあると思いませんか。きっと、映画館に行って、大きなスクリーンと大音響で、見知らぬ人たちと一緒に見る体験までを含めてが「映画」なのでしょう。
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