本音のコンテンツマーケティング (7)当たり前だが、コンテンツマーケティングは顧客の声を聴くことから始まる

画像: taylorandayumi

2015.10.26

営業・マーケティング

本音のコンテンツマーケティング (7)当たり前だが、コンテンツマーケティングは顧客の声を聴くことから始まる

猪口 真
株式会社パトス 代表取締役

コンテンツマーケティングを推進したいと思っても、必ずぶち当たる問題が、「うちには語るほどのコンテンツがないから無理」という意見だろう。そういうとき、マーケティング担当者はどうすればいいのか。

コンテンツマーケティングを推進したいと思っても、必ずぶち当たる問題が、「うちには語るほどのコンテンツがないから無理」という意見だろう。

メーカーとしてコモディティ商品を扱っていたり、属人的な営業スタイルで業績を伸ばしてきた(と思っている)組織に多い傾向だ。

当然会社として売上をあげているのだから、コンテンツがないはずがないのだが、当人はそう思いこんでいる。

また、コンテンツとして表現したいと思っても、どうしてもセールストークにしかならないケースもある。営業しているのだから、セールストークはあるのだが、コンテンツのつもりで語ってもコンテンツとは言えなくなってしまう場合だ。

そういうとき、最も頼りになるのが顧客の声だ。顧客の声といっても、単なるカスタマーレビューのことではない。

営業現場の経験がある人なら、気づいていることだが、実は自分達のプロダクツやソリューションに対する評価は、顧客によってまったく違う。(B2Bのケースを想定)

評価のレベルが違うということだけではなく、評価の観点、ポイントが違う。

観点・ポイントが違うというのは、商品・サービスのカテゴリーが違うということ。フィードバックを受ける側としては、クオリティに対する評価なら理解しやすいが、「A社は〇〇が得意ですよね」の「〇〇」が違うケース。

営業は〇〇ではなく◆◆を提案しているのだが、なぜか顧客が「〇〇」を選んでしまう。

たとえば、広告代理店に対して、あるクライアントは、メディアのプランニングがうまいからメディアを使ったプロモーションを発注し、別のクライアントは、同じ広告代理店に対してクリエイティブが素晴らしいと評価し、媒体は発注せずに映像や紙媒体の制作物を発注するという具合だ。

セールストークをなんら変えているわけではなく、自然とそうなっている。

さらに、セールストークは、メディアプランでもクリエイティブでもなく、「弊社はマーケティング調査が得意です」と語っていてもこういうことは起こる。

もちろん、評価というのは相対的なものなので、競合相手のレベルによって勝ったり劣ったりするのは当たり前なのだが、それに加えて大きいのは、顧客は自分が興味のあるところしか見ないということだ。

いくら売り側が、うちのすごいところは○○です、と言ってもまったく関係ない。

人間力なり、知人の紹介なりで、信頼関係が少しでもあれば、たとえ取引が初めてであっても、顧客は自分の興味の分野だけで考え、判断する。(きっとこれも得意だろうと自分に都合の良いように解釈する)

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