マイルストーンという小さな締め切りを作って、ひとつひとつクリアすれば、遠くに見えた目標地点に到達できます。
人間というものはおもしろいもので、遠すぎるゴールだとあまりやる気がおきませんが、おおよその距離がつかめる距離ならがんばろうと思うものです。プロジェクトマネジメントにおいて、マイルストーンは非常に重要な役割を担っています。
【このマネジメントを間違えるとプロジェクトは失敗する】
何人ものプロジェクトマネージャのもとで、プロジェクト運営をやったことがありますが、マネージャの手腕というのは、いかにメンバーのやる気を維持して走らせ続けられるか、に如実に表れます。
例えば管理能力の不足しているマネージャのもとでは、メンバーがマイルストーンを守らなかったり、勝手に動かして期限を延ばしたりということを繰り返して、時間もお金も予定外にかかるような事態を招くことさえあります。できませんでしたと言えばスケジュールを遅らせてもいいのだと学習したメンバーは、次からもそうしようと考えるようになり、プロジェクトはうまくいかなくなります。
逆に、メンバーを休ませることなく、とにかく走らせ続けることが役目だと勘違いしているマネージャというのもいます。ひとつの節目の報告会議が終わり、報告を受けた偉い方々が打ち上げの宴会をやっているその裏で、次のフェーズの立ち上げ会議を招集したマネージャがいました。これをやり続けるとメンバーは疲弊して、やる気を失ってしまいます。人間というものはゴールのないマラソンを走り続けることはできません。これもまた、プロジェクトがうまくいかなくなる要因になります。
この事例はシステム開発プロジェクトの話ですが、夏休みの宿題でも、営業でも製作でも、案外どんな仕事でも、同じなのではないでしょうか。
【マイルストーンマネジメントを応用しよう】
何かやり遂げたい大きな目標があるのなら、最初からそのゴールを目指すより、そこまでの道のりに手の届くマイルストーンを置いて、とにかくそこまでがんばる。ひとつクリアしたら、一息ついてまた次のマイルストーンまでがんばる。いろんなことにプロジェクトマネジメントの手法を応用してみると、案外うまくいくのではなないでしょうか。
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2015.08.20