前回に引き続き、シナリオ型営業のパターンと重要性に関して解説します。
いっそ、お客さまに対して「電話、メールでの担当営業を配置しましたので、いつでもお電話ください。また、こちらから定期的に情報提供等のコミュニケーションをさせていただきます。必要に応じて対面営業もお伺いさせていただきます」と宣言したほうが、お客さまは安心するのではないでしょうか。
このセグメントの顧客は取引金額も少なくどうしても取りこぼしが発生する顧客群でもあるます。これをセンター型の営業を配置して定期的にコミュニケーションをすることにより、取りこぼしをなくし、アップセルの機会も発掘できる可能性もあります。
コミュニケーションの頻度や会話ネタは、シナリオパターン3と同様に事前にプランニングしたり組織としての知恵を共有化したりします。ただし、コミュニケーションの頻度等に関してはコストをかけすぎないように配慮する必要があります。電話よりもメールやWebを多く活用するようなシナリオを組むのもその対策です。
■セールスプランナーの配置
そして、新たしいモデルで重要となってくる役割がセールスプランナーです。
本モデルでは10年選手のベテラン対面営業マンを50人動員するより、同じ要員コストである新人のセンター型電話営業を100人動員して営業生産性を向上させるモデルです。
そのためにはしっかりとした標準化されたプランニングを実施する必要があります。人数が倍だから成果も倍になるというほど甘い世界ではありません。新人電話営業をベテラン営業のように野放し営業をさせておけば成果は全く出るわけがありません。
丁寧すぎるぐらいのセールスシナリオを作成してセンター型営業マンに教育し、シナリオにそった営業をマネジメントすることが重要になってきます。
そのためには、セールスプランナーは重責となります。いままのように、「誰を攻めるかは決めた。あとは営業マンが自分で知恵を絞って考えろ!それが営業マンだ!」ではダメなのです。高い人件費の10年選手の中の、しかもごく一部の優秀な営業マンはそれでも大丈夫かもしれませんが、安い人件費のセンター型営業マンはそれではダメなのです。
セールスプランナーの役割が益々重要となってきます。
■まとめ
営業生産性を向上させるためには、靴底を減らさないセンター型の営業モデルを実現することが必須要件になります。そしてそのモデルを実現するためには『シナリオ型営業』を徹底する必要があります。シナリオ型営業は商品主導型、顧客主導型で、4パターンの標準化シナリオを作成して推進すると有効です。
また、こうしたシナリオ作成に専念するセールスプランナーの配置が成功要因のひとつとなります。
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