チームビルディングの目的はズバリチームパフォーマンスの劇的な向上です。チームビルディングに取り組み、チームが成長するとチーム力が上がり、チームが直面する様々な課題が解決できるようになります。
その原因は多々あるでしょうが、多くの皆さんは現在の組織の本質な欠陥に既に気づいています。
能力向上の矛先は、ほとんど個人に向けられています。一般に人材開発の名称での活動は個人のパフォーマンスの向上です。しかし、本質的な課題は個人ではなく、組織(チーム)にあるのです。一人一人は、もういっぱいいっぱいです。様々なプレッシャーは多大なストレスを生み、心身両面からの病気の真因になっています。結果、更にパフォーマンスが落ちていきます。
もうそろそろ、気づいているだけではなく、具体的な行動が必要です。
現状を打破するためには、組織という全体を捉えた成長促進(組織開発)とチームという単位でのマネジメントやリーダーシップが必須です。その解決に直結する「チームマネジメント」「チームリーダーシップ」「チームとしての問題解決力強化」につながる取り組みがチームビルディングの本質的なテーマであり、有効性なのです。
逆説的に言えば、現状の取り組みでは、組織力という大きなパフォーマンスは生み出せません。
このまま個人の能力に頼り、個々が日々発生する課題解決に追われていては、組織も人も疲弊する一方ですし、経営者が欲している成果は得られないのだと痛感しています。
経営層や人事部門の皆さんにお伺いしたいのですが、人材開発投資を組織開発投資という一つ大きな視点に切り替えませんか。既に現状の人材開発の限界に気づいているのではないですか。また、個々の問題解決スキルを向上させても組織、チーム全体の問題解決力の強化なくして、今企業が抱える複雑で大きな課題を打破できると思われますか。
幾ら組織図を変えても組織力(チーム力)は上がりません。
現代において経営資源の「人」とは「個人」ではなく「個人を最適に活かす組織(チーム)」であり、「優れた個人として成長を促す組織(チーム)」であることは自明です。
結局は目先の景気云々に踊らされることなく、組織マネジメントができる本物のリーダーを養成し、人が成長できる組織(チーム)を創り、チームが生み出す極めて高い問題解決力を持った企業が強く、永続的に存続し続けるのです。
表面的なチームビルディングではなく、真の組織(チーム)成長を促進させるチームマネジメント/チームリーダーシップを執行し、本来企業組織が持っている力を引き出すチームビルディングについての見識が深まることを切に願っています。
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2015.07.29
2015.07.30
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事
富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。