巧遅拙速

2013.04.05

経営・マネジメント

巧遅拙速

野町 直弘
調達購買コンサルタント

ここで私が社会人の新人の時に上司からよく聞いた言葉を思い出しました。「巧遅拙速」です。これは孫子の兵法のひとつで「巧遅は拙速に如かず」の略です。

私も長くコンサルタントをしていますが、オフィスの入り口や受付での対応だけで、その会社がどういう会社なのか分かるようになってきました。これはそれだけの場数を踏んでいるからではなく、感じようとすれば気がつくことです。工場における5Sだけでなく、感じようとすれば色々な現場で色々なことを感じることができるのです。

私の懇意にしているある購買部長の方の口癖は「オフィスにいるな。」です。
「オフィスにいる暇があったら現場であるサプライヤのオフィスを見に行け」「要求元の声を吸い上げろ」だそうです。

感じようとすることを私は「感度を高くする」と言います。「三現主義」や「拙速の進め」は感度を高めることにつながります。
悲しいことに人は年をとったり経験をするほどだんだんと感度が低くなるようです。小さな子供が身の回りの環境や環境変化に対して、とても敏感なことからもそれは当っているようです。
ですから年をとったり経験を積んだ人ほど、日頃から「感度を高くする」ことを習慣づけなければならないのです。

「感度を高くする」ためには環境を変えたり、感じようと心掛けたり、新しい人やモノに出会ったりしなければ何も気づいたりしません。
まずは身の回りにあるそういう機会に少し注意を払うことから始めませんか?

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野町 直弘

調達購買コンサルタント

調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。

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