学生の就活が本格化しているが、内定をもらえる人ともらえない人でどのような違いがあるのか。これまでよく分からなかったことが、ビッグデータで明らかになってきたという。就活生の行動を分析している、リクルートキャリアの担当者に話を聞いた。[土肥義則,Business Media 誠]
ちなみに就活当初に第一志望だった企業に入社する学生ってどのくらいいると思いますか?
土肥:うーん、どれくらいだろう? 半分くらいですか?
リク:3割強なんですよ。つまり、3人に2人はそれ以外の企業に入社します。しかし、約8割がその結果に「満足」しているんです(『就職白書2012』より)。就活を通して新たに出会った・見つけた企業や人に惹かれ、その道に進むことを決める人は少なくありません。
次にどういった動きをするのか
土肥:ビッグデータを導入される前は、どのようにされていたのでしょうか?
リク:ビッグデータ導入前は、みんなに同じ企業を紹介していました。「北海道の企業特集!」「メーカーの企業特集!」といった感じで。その程度のことしかできませんでしたが、いまはその人が北海道の企業に興味があって、食品系のメーカーを希望していることが分かると、膨大なデータの中から「次にどういった動きをするのか」といった未来予想ができるようになりました。
スポーツ選手に例えるなら、これまでは筋肉の動きのような特徴を見て「野球選手なのかテニス選手なのか、それともラグビー選手なのか」といった大まかなカテゴリーを1カ月くらいかけて分類して、企業をオススメすることくらいしかできませんでした。でも、いまは個別に「野球選手」であるかどうかどころか、「ピッチャー」「キャッチャー」「センター」といったことまで瞬時に見極めることができるようになりました。
土肥:以前は長い時間をかけて、やっと「Aさんは、野球選手だったんだ。どのポジションかな?」といった感じだったわけですね。でも面接が始まるまではだいたい4カ月くらい。1カ月くらいかけて「野球選手だったんだ」と言われても、そのときには“もう手遅れ”といったケースもあったのではないでしょうか。
リク:残念ながら、役に立てていなかったケースもあったと思います。でもビッグデータを使って、高速スピードで処理できるようになってからは、そうした問題は解消されるでしょう。
土肥:ところで、「ピッチャー」「キャッチャー」「センター」では好みが違いますよね。そうした情報はどのように提供されているのでしょうか?
リク:そこも工夫しているんですよ。
土肥:ぜひ、聞かせてください。
リク:分かりました。
~女子はどんな就職先を探しているのか?男子の知らない世界 につづく~
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