「はたらきたい。」を形にする

2012.12.19

仕事術

「はたらきたい。」を形にする

喜田 真弓

営業マンの業績は売上によって計ることができるが、技術やサポートとなると数値としての評価は見えにくい。しかしアシストのように顧客サポートあってのソフトウェア販売会社では、技術者の努力なしに顧客満足度を上げることはできないため、技術貢献賞を設け、期ごとに各部門で該当する社員を表彰し技術者の士気を鼓舞している。


上司である錦織は、大里についてこう語る。
「自分をしっかり知り、今何をすべきかを明確にして思いついたことをすぐに実践できるところが大里さんの強みだと思います。また、彼は指示された内容をそのまま“はい”、と鵜呑みにするのでなく、まず自分の中で消化し、自分の意見と異なる時には疑問を解消するまで確認・議論します。これは自分の意志で動く、ということが実践できていている所以だと思います。一緒に仕事をしていて、先輩として手本を示せているか、尊敬の対象になっているか、プレッシャーがありますね(笑)。これからは、もっといろいろな経験を自ら進んで行い、社内の先輩、後輩、同僚のみならず、お客様にも影響を与え続けられる人物になって欲しいと思います」

就職活動をする前の大里は、いろいろな資格を取って自分で仕事をするとか、ブラジルの孤児院で働いてプロサッカー選手を輩出するといった夢を描いていたという。
「学生時代、いろいろなアルバイトをしました。働くといっても今のように何かに没頭して頑張るというよりは、とにかく自由に色々やって、自分の世界を広げるために過ごしてきたように思います。中学、高校とサッカー部でサッカー一色で過ごしたため、その反動かもしれません。飲食、小売、アパレル、スポーツジム、派遣、新聞契約、就活セミナーの客引きなど。一番長かったのはボランティア的にやっていた小学生のサッカーのコーチで、5年程やりましたがこれが一番自分の中で勉強になったと思うし、最も楽しかったです。就職する前に描いていた夢は、今も心のどこかにありますが、夢も目標も、優先度や状況で変わっていいものだと思います。なので、今の自分は、夢の実現途上と言えば、実現途上でもあります。ですからこうして仕事で新しいことに挑戦し続けることは、目標や夢に向かって前進していることだと、思っています」

入社まもない頃、導入いただいているお客様から作業を頼まれて、初めて対応する製品を客先にセットアップに出向き、信頼できる先輩に同行してもらいながらも、大里は震えながら作業をしたことがあるという。

「なんとか作業を終えることができたときはほんとうに嬉しかったです。その時社員旅行だったのですが、無事旅行に参加することもできました。自分にとって働くとは、文字通り『はたを楽にすること』だと思っています。尊敬できる先輩にこれまで助けてもらったように、自分のした仕事によって同僚や後輩が楽になってくれるよう、もっとがんばりたいし、またアシストが会社として成長していくためには、自分のしたこと、アシストの製品でお客様が楽になってくれる必要があり、それが代価となるんだと思います」

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