人材開発の場において、「研修で人は変わるのか?」という根本的な疑問を持っている担当者と出会うことが少なくない。この疑問に対する意味と原因を考えてみた。
誤解があるといけないので補足させてもらうと、ここで言う“一般的な集合研修”を全面的に否定するつもりは全くない。そこには、社内ネットワークの構築や親睦、非日常空間において皆で一つの課題について考え、話し合う時間をオフィシャルな場として持つといったような様々な目的が存在する。しかし、もし目的がそうだとすれば受講者へ明確な「行動変容」を求めてはいけないと思うし、逆に研修を通して「行動変容」を成果として求めるのであれば、最低でも上記に掲げた3つについては考える必要があるのではないかということである。
研修と受験勉強とは話が違うが、試験もなければ評価(成績やフィードバック)もない研修で、明確な「行動変容」だけを求めるのは無理があるような気がしてならない。
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2012.05.09
2012.05.28
株式会社ワークスラボ 代表取締役
アセスメントデベロップメント(アセスメントと人材育成を融合した人材開発プログラム)の考えの基、企業における人材開発体系の構築から幹部社員育成プログラムの開発、各階層におけるアセスメントプログラムの開発・実施を手掛ける。 また、慶應義塾大学ビジネススクールの受託研究開発担当として、企業の抱える経営課題の分析から解決に向けたプロジェクトの推進・マネジメントに従事する。