失敗は成功までの一つの過程であって、その経験知は成功の土台になるので資産である。成功も失敗も資産側に計上すべきプラス価値のものである。では、マイナス価値に置かれるものは……?
「跳ぶリスク」と「跳ばないリスク」、どちらが大きいでしょう? そしてどちらが負うに値するリスクでしょう? 私が考えるのは次の図です。
成功にせよ、失敗にせよ、勇気をもって行動を起こせば、何らかの資産(獲得物、経験知、感動、自信、人とのつながり等)が必ず蓄積される。そして、その中に必ず次の行動の「種」が見つかる。そしてもっと「跳ぼう」と思える循環が出来上がってくる。これが「勇者の上り階段」。
逆に、何もしないことに安住すると、どんどん機会損失は増え、後悔は蓄積され、さらに臆病癖、怠慢癖が自分に染みつく。「臆病者の下り階段」が知らずのうちに出来上がる。
「跳ぶリスク」と「跳ばないリスク」。どちらが大きいか、どちらが負うに値するリスクか、答えは自明です。
こうした概念の工作を、企業内研修のプログラムに展開し、受講者のみなさんと一緒に「仕事・働くこととは何か?」について演習や討論をする。それもまた、私にとって楽しい作業です。
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2009.10.27
2008.09.26
キャリア・ポートレート コンサルティング 代表
人財教育コンサルタント・概念工作家。 『プロフェッショナルシップ研修』(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)はじめ「コンセプチュアル思考研修」、管理職研修、キャリア開発研修などのジャンルで企業内研修を行なう。「働くこと・仕事」の本質をつかむ哲学的なアプローチを志向している。