コンプライアンスが重要だと言って、ルールや手続きを増やし、その厳格な運用を求める管理者の真の目的とは何なのか?
そして、コンプライアンス=社会適合性と考えれば、速度を上げて大きく変わり行く社会に適合するためには、企業も変わらなければならないのは自然な流れであり、「内部的な変化なしに、コンプライアンスの実現もない」ことは容易に分ることだ。
このような理解は、既得権を持つ管理者達にとって実に不都合に違いない。彼らは、コンプライアンスを、変化を起こさないための道具として使ってきているからだ。コンプライアンスを大義名分に、法令や社内の規程やルールを守らせることにより、現場でイノベーションが起こらないようにしてきた。コンプライアンス=法令遵守でなければ困るのである。コンプライアンス=社会適合性となってしまったら、いよいよ既得権が危うくなる。コンプライアンスを法令遵守に限定して理解し、その遂行に熱心な管理職には、若手はもちろん経営者も相当に気をつけるべきである。
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
コンプライアンス
2011.11.29
2011.10.28
2011.04.25
2010.08.26
NPO法人・老いの工学研究所 理事長
高齢期の心身の健康や幸福感に関する研究者。暮らす環境や生活スタイルに焦点を当て、単なる体の健康だけでなく、暮らし全体、人生全体という広い視野から、ポジティブになれるたくさんのエビデンスとともに、高齢者にエールを送る講演を行っています。