2001年、超氷河期といわれた時に入社した社員も早10年目を迎える。後輩も増え、中堅社員としてリーダーシップを発揮しながら任される仕事を自主性を発揮しながら遂行する、そんな年代だ。職場でもプライベートにおいても、最も充実している年代だといえるかもしれない。
坂田が演劇と関わり始めたのは高校時代、つぶれかかった演劇部をなんとかして欲しいという恩師の言葉で、演劇の門を叩いたという。
「それまで自分が芝居をやるなど考えもしませんでしたが、入部した時3人だった部員が卒業時には30人に。コンクールで賞などももらったため、そのまま部活を続けよう!というノリで旗揚げした劇団が今日まで続いています」
劇団の演出家として、坂田は1本の演劇を作り上げるのに2~3ヶ月の時間を費やす。その間、平日の稽古は週二回ほど。稽古は夜間に行うが、午後7時には会社を出なければならないので、稽古の日はかなり前のめりに仕事をかたづけなければならない。それでも突然仕事の対応に迫られることもある。
「そんな時はチームメンバーが事情を察して対応を引き受けてくれるので、とても感謝しています。公演になると仕込みといわれる舞台づくりから、本番を経て撤収作業まで1週間を費やすので、リフレッシュ休暇を申請して土日から次の土日まで9連休をいただき、その間は芝居に没頭します。しかし、公演の本番は夜なので、新宿で公演の際には新宿御苑でゆっくりしてから会場に入るなど、まさに“リフレッシュ”させてもらっています」
サラリーマンと劇作家・演出家といういわば2足のわらじを履く坂田にとって、時間の有効的な使い方が、日々の課題となる。
「メールなどの処理は朝に集中して行うよう意識しています。稽古の日は特に、朝30分は早く出社し、集中してメールを読んだり返信をしたりして、始業時間の9時までに概ね終わらせる。そうすればそこから何事もなかったかのように通常の業務ができますから。もう一つ、稽古がある日は時間を“ないもの”と考えて仕事をする。あたり前のようなことですが、朝に“今日は8時間しかない日である”と思い込むことで仕事が前のめりになる。今週は火曜日と木曜日が8時間しかないとわかっていれば、週の頭から前のめりになりますし、一ヶ月に勘案しても然りで、お客様とのアポイントなどに影響がないように注意深く、自分が使える時間を常に意識するようにしています」
突発的な業務は別として、こうして常に時間の終わりを意識することで集中力も高まり、より効率的に仕事を処理することができるようになるという。
こんな坂田の仕事ぶりを見ている後輩の田中英二はこう語る。
「特に仕事の進め方が上手だと思います。どんな仕事をする時も、事前の段取りをきっちりやっていて、段取りから外れた場合でも柔軟さがあるので、ほとんどの 仕事が期限通りに、かつきっちり終わっている。この辺りがお芝居で習得したスキルなんでしょうか。 技術担当なので、日々、お客様や営業、上司、同僚などとの調整ごとがありますが、 その場合も時々の状況や相手の立場などを把握する姿勢を常に持ち、そのためスムーズにことが進んでいるように思います。見習うべきところがたくさんある先輩です」
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