これは、昨年(2010年)後半、メルマガ『スーパー広報術』に連載した記事を統合・一部リライトしたものです。なお、原書に基づいて執筆したため、翻訳版とは日本語の表現が若干異なっています。
●グリーンマーケティング
「石」からできている紙があるのはご存知でしょうか?石灰石の粉末に
ポリエチレン樹脂等と加えたもので、丈夫で防水性も高いそうです。
製品名は「リッチ・ミネラル・ペーパー(RMP)」です。
「石の紙」は値段的にはちょっと高めです。しかし、木材パルプを使用して
いないため、森林資源の保護につながる点がメリットです。個人的には、
こうした製品がもっと普及してくれればと願っています。
地球環境保護に役立つ製品は、おおむね割高なのが課題ですね。しかし、
普及すればするほど生産コストも低下して、手に入りやすい価格になる、
おかげでますます利用されるようになるという「善循環」を私は期待して
いるのです。
さて、地球環境保護につながる製品を開発したり、マーケティング施策を行う
ことを「グリーンマーケティング」と呼びます。「グリーン」とはもちろん、
緑豊かな自然を喩え、それを守ることを意図しています。
近年、地球環境の悪化が顕著になるに伴い、グリーンマーケティングに対する
消費者の関心が大きく高まっています。同時に、これまで述べてきたように、
企業の社会貢献意識も強まったことから、企業のグリーンマーケティングへの
取り組みもますます積極的になっています。
ただ、現実にはまだまだ普及途上であり、「エコに配慮した製品を開発した
ものの、消費者はなかなか買ってくれない」という企業側の嘆きを聞くことも
多いのです。
●グリーン市場4つのセグメント
グリーンマーケティングがなかなか浸透しない背景には、個々の消費者の心理
の違いがあります。端的に言ってしまうと、環境に配慮した製品に対して肯定
的で、積極的に購入する人は少数派であり、まだまだ慎重派、懐疑派が多数を
占めているということです。
Marketing3.0では、上記について「グリーン市場の4つのセグメント」という
視点を提示しています。すなわち、グリーン製品(環境保護に貢献する製品)
に対する消費者心理の違いから、「トレンドセッター」「バリューシーカー」
「スタンダード・マッチャー」「コーシャス・バイヤー」という4つのセグメ
ント(グループ)に分けているのです。
「トレンドセッター」は、自らも環境保護活動を行っているような、いわば
「環境マニア」です。彼らは、環境保護に役立つ革新的な製品を歓迎する
人たち。感情的・精神的動機からグリーン製品を購入します。ロジャースの
普及理論に当てはめれば「イノベーター(革新者)」や、「アーリー
アダプター(初期採用者)」です。
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「Marketing3.0」考
2011.01.08
2011.01.08
2011.01.08
2011.01.08
2011.01.08
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。