業務改革を推進するリーダー、その傾向と取り組みの事例、実態とは。
これは必ずしも悪いことではありません。先ほどの東レの事例のように、他部門から来た人でなければわからない視点は当然あるからです。
営業の立場からサプライヤマネジメントのやり方を改革する、サプライヤの提案や声を上手く活用する、開発の立場から調達・購買部門に求められる情報や機能を再定義しそれを積極的に提供していく、等々です。
もう一つのメリットは改革遂行の視点です。
調達・購買部門の仕事の過半は社内関連部署との調整です。
他部門の経験を持つトップが調整を行い、開発購買を推進する、顧客との納期や仕様調整を行えるように協力する。
このことは「決まったモノを安く買う」というトラディショナルな調達購買部門から脱却しようとする企業にとって非常に重要なポイントになります。
しかし、一方でデメリットもあります。
トップが変わっただけでは中々改革が進まない、従来のプロパーバイヤーとの軋轢、調達・購買手法に対する理解度不足、などなどです。
このようにどちらがいいか、ということは一概には言えません。
ただ、最近感じているのは改革が上手く進んでいる企業は、他部門出身のトップと意識の高い改革推進派のプロパーバイヤーが上手く協調しているということです。
正直その逆の事例はあまりみたことがありません。
「外からの視点で調達・購買部門を変える。」
これはこれでありなのかもしれません。
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2009.02.10
2015.01.26
調達購買コンサルタント
調達購買改革コンサルタント。 自身も自動車会社、外資系金融機関の調達・購買を経験し、複数のコンサルティング会社を経由しており、購買実務経験のあるプロフェッショナルです。