「黒」がいのち~色の理論では難しい漆黒を表現したVIERAの技術~

2010.11.10

営業・マーケティング

「黒」がいのち~色の理論では難しい漆黒を表現したVIERAの技術~

山田 美帆
カラーコンサルタントRosa 代表

パナソニックが黒にこだわった「フルブラックパネル」のテレビを発売しています。 テレビの色で最も難しいと言われる「黒」の表現をパナソニックはどのようにして実現したのでしょうか?

皆様こんにちは。
カラーコンサルタントRosaの山田美帆です。

滝川クリステルさんのCMでおなじみの「VIERA」
「テレビは黒いキャンパスに光で絵を描くもの。だから黒がいのちなんですね」
という風に、黒にこだわって開発された「フルブラックパネル」
これにより圧倒的な黒表現力がアップしたそうです。

たとえば夜空と星のような対比によって、あたかも満点の星空を仰いでいるかのような感動を味わえたり、映画のシーンなどで暗い部分の黒い髪や衣装などの細部も黒つぶれせず、質感豊かに表現できるようになったそうです。

しかも明るい環境でも、「黒」がさえた高い質感の映像美を楽しめると言っています。

実はテレビの色で最も難しいのは「黒」の表現なのです。

以前も述べましたが、光の三原色は、赤(Red)・緑(Green)・青(Blue)を指し、それぞれの色を重ね合わせるほど色が明るくなります。

そして三原色が全て重なると白になるのです。
この技術は、テレビや、コンピュータのディスプレイに使われています。

だから黒はこのRGBの光がまったくない状態を意味します。
つまり消えているテレビ画面の色が黒なんですね。

TVで光がまったくない状態を作ることは不可能なので、映像では高い輝度とのコントラストをつけることによって、人の目には黒と錯覚させています。

だから純粋な黒じゃなくても「漆黒」に見えるほどのまっ黒(に近い色)を表現できたところは素晴らしいですよね。

しかも黒だけでなく、他の色に関しても本物を見ているような、鮮やかな色彩を再現しているのです。これはハリウッドの映画関係者と色表現のノウハウを蓄積して開発されたそうです。

実は「黒」と言う色は色の中でも一番表情がある色で、質感や素材によって全く雰囲気が変わってきます。

また、赤みのある黒から青みのある黒まで微妙な色味によって、見る人に与える印象も変わってくるのです。
サスペンス映画の場合、青みのある黒を使うことによって、恐怖感を増幅させることもできるそうです。

黒には幻想や神秘性、そして力強さを表すことができ、組み合わせた色をよりよく引き立てることができる色です。特に濃い黒であるほど、その性質は生かされるのです。

地デジの普及に伴い、TVもより高画質を楽しめる時代になりました。
高画質を演出する主役はこのような黒の力なのかも知れませんね。

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今日の一言

理論では難しい「漆黒」を作りあげたVIERAの技術はすごい!

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山田 美帆

カラーコンサルタントRosa 代表

Ciao!カラーコンサルタントRosa代表の山田美帆です。 INSIGHTNOWのリニューアルに伴い、3年ぶりに戻ってまいりました! これからもINSIGHTNOWの「色物」として頑張ります(笑) こちらでは、カラーマーケティングをはじめとして、女性マーケティング・ビジネスマナーについてお話したいと思います。 また、美容やアンチエイジングについても書いていくつもりです。 どうぞよろしくお願いいたします♪

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