「能」を磨き、「観」をつくり、「志」を抱き、「人」と交わっていくこと。この4要素の循環をうまく起こすことが、たくましくキャリアを展開させていくための要諦である。
仕事と関係が薄くてもよい。自分が共感できる趣旨で行われているイベントやセミナー、勉強会、NPO活動、ボランティア活動などに参加する(運営側に回ればさらにいいだろう)。そうした「想い」で動いている人たちからエネルギーをもらえる。そして彼らの「観」という根っこの大きさを知る。
また、強く、高く、豊かに生きた人の本を読むことも、萎えた自分、ダレた自分、沈んだ自分を蘇生させるのに役立つ。平成ニッポンに生まれてウジウジしている自分がちっぽけに感じられるだろう。自分がたくましく大人になっていくために「ロールモデル」は不可欠だが、ロールモデルは何も身の回りの生きた人物でなくともよい。本を通して出会う人間でいっこうにかまわないのだ。
そんなところからまたエネルギーを湧かせて行動を起こす。その過程で、自分の「観」が次第につくられていく。気がつけば、「能」の付き方や、「志」の明瞭さ、「人」の広がりが以前よりも増しているはずだ。―――そうやって、人は停滞を脱し、成長してゆく。
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2009.10.27
2008.09.26
キャリア・ポートレート コンサルティング 代表
人財教育コンサルタント・概念工作家。 『プロフェッショナルシップ研修』(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)はじめ「コンセプチュアル思考研修」、管理職研修、キャリア開発研修などのジャンルで企業内研修を行なう。「働くこと・仕事」の本質をつかむ哲学的なアプローチを志向している。