ドミノピザのiPhoneのGPS機能を活用した新しいオーダースタイルによる売り上げ拡大は、多くのWebマーケティング担当者の興味を引いた。スマートフォンのシェアが急上昇していく状況の中、Webマーケティング担当として、今後のモバイルマーケティングにどう対応していけばいいだろうか。
もうひとつは、やはりソーシャルメディアと連動したモバイルマーケティングの展開。
スマートフォンの特徴は何より、ソーシャルメディアとの親和性にある。ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズのBert Nordberg氏が「我々の戦略は、コミュニケーションエンターテインメント分野でリーダーになること。コミュニケーションが真のエンターテインメントになることを目指してXperiaを開発した」と語るように、SNSやTwitterとの親和性にとどまらず、さまざまなコミュニケーション機能を用意している。このコミュニケーション機能によって、口コミ効果はもちろん、画像や動画の共有、新しいコミュニティの形成やマーケティングデータの収集など、企業側としても新しい顧客層の開発やインフルエンサーの囲い込みなど、さまざまな取り組みを生み出していくことができる媒体、メディアとなっていくだろう。
ユーザー属性を見た場合でも、ITリテラシーが高く、ソーシャルメディアに積極的なプロファイルが見て取れる。実際にiPhoneがあるからTwitterを使うというユーザーは多い。その点でも、ソーシャルメディアを意識したプロモーションが必要となるだろう。
そして、スマートフォン最大のポイントは、有料無料問わず、独自アプリケーションによるマーケティングが可能だという点だろう。これまでは、iPhoneに限らず携帯端末アプリはモバゲーやGREEによって、ゲームアプリとしての注目のほうが大きかった。実際iPhoneアプリでも開発されるアプリの約半分はゲーム関連だというデータもある。
しかし、スマートフォンユーザーへ独自アプリケーションとして提供できれば、これまでのブラウザからの情報提供以外に、ユーザーに新たな経験や知識など、ソリューションコンテンツとしての提供が可能になる。
ドミノピザも自社アプリを開発し、GPSからのオーダースタイルを作りあげた。今後はこうしたアプリケーションからの誘導型マーケティングが可能になる。
そうなると、これまで以上に求められるのが、企業からのソリューションコンテンツのクオリティだ。利便性だけでなく、ユーザーへのベネフィットの提供をアプリケーションとして提供することができれば、新しいリレーションの形を作ることが可能になるだろう。
現在Eコマースサイトなどで行われているソリューションコンテンツがあれば、そのままアプリ化することは可能だろうし、ワンタッチで起動できるアプリでの提案はユーザーにとっても利便性が高い。
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