(10年前の記事。遠い目)國母選手への猛反発。オヤジ管理者から見れば、ハナハダなっとらん最近の若いモンに見えるのではないでしょうか。若者を部下として持つ管理者の、人事管理の視点で見てみましょう。
問題児・問題社員対策は時間がかかるのです。なぜなら企業はコンプライアンスに則らなければならないからです。その場でクビにする方法は無いと言ってよいでしょう。
つまり、そうした「問題」自体を招いた責任は上司や職場・会社にもあるということなのです。犯罪や社会的に容認できない重大な損失を与えるなど、明確な理由がある場合ではなく、服装やら遅刻、欠勤やら、上司への物言い、報告の有無その他もろもろの小さな「問題」が積み重なって、今に至っているのです。
管理者となった皆さんは、こうした小さな問題の内に対処してこなかった責任を負うのです。国母が公的な場に出るというのに、「個性」を主張したその場で直ちに注意し、対処をしなかったそのツケは、管理者である萩原文和監督にあるのです。
「問題は小さい芽の内に摘む」のは対処の原則ですが、取り分け人事においては重要なことです。対象となる若者も、「悪いと自覚がある」のではなく、そもそも「何も悪いと思って」いないでそこに至っていることが多いのです。
堀江さんら「容認派」が、「結果良ければ総てオッケー」と言っているのは、「管理者」じゃないからです。堀江さんは優秀な投資家であり、一大投資ファンド・ライブドアを作り上げた方だと思いますが、組織として、企業として当時のライブドアという会社を成功させたと言えるでしょうか。
サラリーマンは組織人です。起業家や投資家と違って、「組織」という媒体を使って成果を上げる必要があります。
ぜひ管理者の方は、小さな過ちを放置しないで下さい。
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2015.07.17
2009.10.31
株式会社RMロンドンパートナーズ 東北大学特任教授/人事コンサルタント
芸能人から政治家まで、話題の謝罪会見のたびにテレビや新聞で、謝罪の専門家と呼ばれコメントしていますが、実はコミュニケーション専門家であり、人と組織の課題に取組むコンサルタントで大学教授です。 謝罪に限らず、企業や団体組織のあらゆる危機管理や危機対応コミュニケーションについて語っていきます。特に最近はハラスメント研修や講演で、民間企業だけでなく巨大官公庁などまで、幅広く呼ばれています。 大学や企業でコミュニケーション、キャリアに関する講演や個人カウンセリングも行っています。