自虐CMといえば思い出されるのが 「うーーん、不味い!もう一杯」 のキューサイの青汁CMでしょうか。 今の青汁はそこそこ飲める味になっていますが、出始めの頃の青汁は青臭さが口いっぱいに広がりとても飲めたものではなかった。しかし欠点を認めた、という潔さに多くの人々は好感を持ち、そのCM効果は絶大なものがあったとされます。
人間でも同じ。
凄くダンディーで容姿の優れた男性 VS くたびれた平々凡々な男性
スタイル抜群の目が飛び出るほどの美人 VS 目立たない普通の容姿の女性
どちらに先に目が向くかといえば・・答えるほどでもないですね。
ではパッケージを競合商品よりも更に目立つものにすればいいじゃないか、というのが単純に考えられることですが、パッケージを変更するにも莫大な費用が掛かります。
この不況下ですから企業にとっても負担が大きい。
なんとか現状のまま売上を伸ばすことが一番賢いやり方でしょう。
確かに今回の新しいCMによってジキンンの存在を再確認しました。
過去のジキニンCMでは
・「ダジャレ」編での「ジキニンでジキに治って!」というインパクトに欠ける微妙なフレーズ
・「どっちが好き」編での、体に優しい&効き目がありますと伝えているもの
など色々ありましたが印象に残るほどではなかった。
おそらく消費者のジキニンに対する購買欲を阻んだ原因であるパッケージ印象の弱さを逆手に取った今回のCMが一番優れていると思います。
「今度風邪薬を買うときは、ジキニンも良いかも・・そういえば昔からあったよね」
と思わせたのですから。
パッケージカラーのマイナスにより生まれた面白いCM例です。
このようにパッケージカラー&イメージにより
・爆発的に売れに売れて企業を潤わせた商品
・最初から全く売れず、すぐに廃盤になった商品
・はじめは好調に売れていたが段々売れなくなって、想定外のダメージを企業に与えた商品
など様々あります。
カラー&イメージは商品の売上を左右するほどの大きな力があるわけです。
もちろんパッケージだけでなくWEBカラー、広告媒体カラー、店舗カラーなど様々な分野でその力を発揮しています。
因みにカラーに関する興味深い話題をひとつ。
次世代照明として各方面から脚光を浴びているLEDですが、照明の色を利用して農作物の育成をコントロールするという植物育成用のLED照明も開発されているというようなカラーと異分野とのコラボもあるようです。
このようにカラーを上手に活用することで、各分野が発展することは確かにあるのですが、カラー業界にいる私から見て、昔から変わらない机上の空論とでも言うべきステレオタイプのカラーマーケティング論の存在も確かにあります。
こういったことはすぐに改善しなければならない、と危惧します。
またカラーを使って話題にするのは簡単な事ですが、単なる話題に留まらず売上に直結させるのが重要です。
結果に導けないカラーマーケティングでは存在価値がありません。
2010年、まだまだウンザリするほどの不況モード。
「今年は去年よりも更に酷い状況になりますよ、確実に」
という話もよく耳にします。
こんな時代こそ、本当に効果のあるカラーマーケティングというものを考えなければならないと思うのです。
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販売促進カラー
2010.07.12
2010.07.06
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2009.09.21