既存客への投資

2010.01.05

営業・マーケティング

既存客への投資

松尾 順
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

「釣った魚にはエサをやらない」 すなわち、購入してくれるまでは、 熱心に見込み客にアプローチするけれど、 顧客になったとたん見向きもしなくなり、 新たな見込み客のハンティングに執心する。

なぜなら、一つの商談に十分な時間を
かけるようになるでしょうし、目先の売上げ
にはなりにくいフォローサービスに、より多く
の時間を割くことになるからです。

しかし、この仕組みの狙いは、

“5年、10年先にはSP-PROの力が
 大きく発揮されているだろうと思います”

 (羽鳥氏)

ということなのです。

すなわち、長期的なリターンを狙う

「既存客への投資」

を行っているのが、
SP-PROだと言えます。

実は、いわゆる
CRMに成功している企業の共通点は

「既存客への投資」

に踏み切り、
その成果が顕在化してくるまでの
およそ5-10年の間、

目先の業績向上

を我慢した点にあります。

既存客への投資は、
当初は販売実績の停滞や利益率の低下
にどうしてもつながりやすい。

したがって、目先の効率を犠牲にしても、
顧客サービスに力を入れる企業体制の
構築を主導できるのは経営トップだけです。

ガリバーの例、また資生堂の例も同様ですが、
CRMへの成功には、経営トップの強い意志が、
不可欠だということを痛感せざるをえません。

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松尾 順

有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー

これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。

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