外需減退は一時的と思うなかれ。

2009.05.04

ライフ・ソーシャル

外需減退は一時的と思うなかれ。

寺西 隆行
(株)Z会

少子化で飛躍的な内需の拡大は厳しいと言われている日本。 今回不況の影響を受けたのは、外需の不振であることが明らかな日本。 だから、外需が回復すれば(それなりに)景気も戻ると考えられている日本。 ほんとにそう? 外需が回復しない、とは言いませんが、外需のベクトルは日本に向かってきますかね??

・自動車
・家電

を支えるような(景気対策としての)予算配分(例:地デジへの投入費用が大きい)などが垣間見えたりするところが心配なのです。

すでに便利になっているものに、これ以上投資しても実需の喚起などたかが知れているのでは、というのがまず疑問。
加えて、すでにかなり高度になっている技術を更に高みに上げるための「教育」についての投資が見えなさ過ぎるのが大きな疑問なのです。

上述の文章を繰り返します。

目先の、見えやすいことだけに目が行く。
自分が当事者になって初めて気づく。
気づいていたとしてもオオゴトになる前は無意識に目を逸らす。
人間の性分なのかな、なんて感じてしまいます。

たとえ人間の性分であっても、国家の政策立案側がこれだったら困るんですよね。

昨日、これから数学教員を目指す大学生の、とあるテスト結果について眺めていました。
答案中に下記に類したことを「やらかした」ものの報告があがっていました。
===
A:B=(5-a):(2-a)
aは等しいので、A:B=5:2
===
この答案を記述した方、将来教員になれないかもしれませんが…
「数学教員を目指す大学生」というカテゴリの中に、このような答案を記述する方、以前は決していなかったと思うんですよね…

それくらい「教える側」の、様々な意味でのリソースは欠けつつある、という現実に、目を向けて欲しいのです。

このままでは、外需減退は一時的なものとはいえなくなります。
といって、悲観するのではなく、教育に力を入れさえすれば、社会全体がより一層「子ども」に目を向け、様々な所で行為となって表れ、子どもたちが社会性を伴い、社会の中で笑顔をふりまいてくれる…

そうなると信じていたい。

◆本投稿記事は、毎日更新中のZ会ブログ
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文部科学省広報戦略アドバイザー 経済産業省「未来の教室」教育・広報アドバイザー 三島市GIGAスクール推進アドバイザー 等

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