少子化で飛躍的な内需の拡大は厳しいと言われている日本。 今回不況の影響を受けたのは、外需の不振であることが明らかな日本。 だから、外需が回復すれば(それなりに)景気も戻ると考えられている日本。 ほんとにそう? 外需が回復しない、とは言いませんが、外需のベクトルは日本に向かってきますかね??
僕はそう感じています。
なんでそう感じるか。話は単純です。
外需に応えるだけの供給をなしえる能力が日本にはどんどんなくなっている(と感じる)からです。
需要に応えるには、相手のことを慮る「想像力」と、想像力を形にする「創造力」が必要です。
教育に携わりながら、若い人の様子を中心に、若い人を教える立場の人の様子をつぶさにみたり、他業種に従事する方からの情報を得たりする中で感じるのは、「間違いなく」日本社会から「想像力」も「創造力」も失われつつある状況。
<補足>
“イマドキの若者は~”と嘆きながら「昔あって今失われた、昔の人が“よい”と考える(けれど今の若者はそうじゃなくてもよい)美徳・価値観・能力」の喪失を指摘しているわけでもなんでもなく、職業上目にする、英数国理社5教科での「同じ問題の出来不出来」の経年比較、昔じゃ「(該当学年では)ありえない」解答をはじめ、若者とのコミュニケーションはもちろん、社会で報道される事象、中年層の発想や若者への指導力…トータルで受ける「肌感覚」で“間違いなく」日本社会から「想像力」も「創造力」も失われつつある”と感じている、と捉えていただければ幸いです。
外需に応えるには、もちろんですが、諸外国との競争です。
しかし、国内に目を転じると、「雇用確保」を政府に要求する報道のあめあられ。
もちろんその要求をしちゃいけない、などとはいわないですが、雇用の前提としてある
「需要に応えるだけの能力を身につけておく」
ことが、多くの日本国民の共通認識としてあるとは、残念ながらとても思えません。
そんな意識で、成長を続ける中国、インドを始めとした諸外国との競争に、果たして勝てるのか?
そして、意識だけではなく能力も、少なくとも5教科能力で「学力」と定義したときの平均的学力は間違いなく落ちています。
これでも「外需減退は一時的」といえますか?
最近、総務省や経産省の方が講師を務める勉強会にいくつか出席させていただきました。
さすがにキャリアの皆さんですから、内需は今後厳しい、外需を生み出し、国際競争力を身につけることが大切、という方向性はあるようです。
しかし、その施策としての、外需を生み出す国内産業として、日本が現時点で諸外国より秀でている
・ケータイ
・(ITの)セキュリティ
・アニメ・漫画
などに重点投資すること(それもインフラや制度の整備、新技術を生み出す投資が中心)を考えたり、日本の高度成長を支えた(かつ、現在の産業規模としても大きなものとなっている)
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