昨日、「村ぶろ」の記事を書いている時、 ふと、数年前、北海道の某自治体職員の方を対象として 「いなかマーケティング」 の講義をやらせてもらったことを思い出しました。
当講義では、ごく基本的な内容をお話したんですが、
当メルマガ&ブログで、講義内容のポイントを
ご紹介しておきたいと思います。
さて私は、「いなかマーケティング」の副題を
-いなかを元気にするマーケティング-
としていました。
そこで、まずは
「いなかを元気にする」
という意味を説明します。
「元気である」という状態とは、要するに
「活動が活発」
だということですよね。
そして、いなか(地元)を元気にするために重要な活動は、
ヒト、モノ、カネ、情報の「地元」と「地元外」との交流
のことだと私は考えています。
「地元内」だけの交流活動も、もちろん大切です。
しかし、閉じた世界であるために、
活動が不活発な状態に陥っているのが「いなか」の現状です。
したがって、地元と地元外との交流を通じて
地元に新しい風を吹き込む必要があるわけです。
ここで、ヒト、モノ、カネ、情報のうち、
とりわけ注力すべきなのが「情報の交流」です。
なぜなら、
“おもしろい観光スポットがある”
といった情報が流れることによって、「ヒト」が動く。
(端的には、観光旅行)
“このお菓子はおいしい”
といった情報によって、「モノ」が動く。
(端的には購買行動)
「ヒト」や「カネ」が動けば、当然ながら「カネ」の動きも
発生する。
というわけで、「情報」こそが、
ヒト、モノ、カネを起動するきっかけになっているからです。
したがって、
「いなかを元気にする」
ためには、情報のやりとり、すなわち
「コミュニケーション」
を上手に行うことが鍵になってきます。
そして、このコミュニケーションを上手に行うことこそ、
「マーケティングの本分」
ですよね。
だから、自治体の皆さんにもマーケティング・マインドが
必要なんですよ、という論理展開をしたのでした。
次に、いなかのブランディングのポイントについてです。
いなかのブランディングにおいて最も重要なことは、
「とんがりを作ること」
です。
すなわち、「オンリーワン」、かつ「ストーリー性」のある
その地元ならではの「強み」を磨き上げてとんがらせる。
そして
「XXXXと言えば、XXXX村(町)だよね」
とシンプルなブランド連想を強化する。
まずは欲張らずに一点突破型でコミュニケーションを行う。
たとえば、和歌山県北山村の場合は、かんきつ類の
「じゃばら」
をとんがらせてきてますね。
いなかの人はしばしば、
“このあたりはなんも面白いものはないからなあ・・・”
などと自嘲気味におっしゃいますが、それは思考停止してます。
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2008.12.28
2010.03.13
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。