今、アクセシビリティの高いWebサイトが求められている背景について解説する。Webアクセシビリティとは、Webを利用する上で「高齢者や身体障害者などを含むできるかぎり多くの人々が、使えるかどうか もしくは使いやすいかどうか」を意味する。
この検索クローラは、全盲ユーザと同等なのである。(感情を持たない点は 全盲の方と異なるが...)センスのある色使いや画像等を「かっこいい!」と判断できない。全盲の方は、「みだし、いまもとめられているうぇぶあくせしびりてぃについて、ほんぶん、きんねんのうぇぶは・・・・」と音声ブラウザで読み上げられるのを聞く。これを聞いて、このページでは「ここの章では、Webアクセシビリティについての必要性を説明していくんだな。」と理解するのである。検索クローラも同様に機械的なタグ(みだしやほんぶん等)と文字列の対応で情報を分類していく。すなわち、適切なタイトルや見出し等を設定しないと Webページの意図(検索ワードとの紐付け)が適切に検索結果に反映されない。
いずれにせよ、全盲の方向けへの配慮・対応は、(無理の無い本来の)検索エンジン最適化対策と二アリーイコールになる。
多様化したユーザ向けWebサイト
かつてのWebユーザ層は、利用者側も作り手側も ITリテラシーの高い若年層に限定されたものであった。すなわち、作り手の立場として、「自分が使い易い=ユーザも使い易い」の公式が成り立った。
今のWebユーザ層は、変わったのである。「Webを求めている身体障害者」「4人に1人いる高齢者層」「全盲の検索クローラ」等 多様化した。
当然だが、Webで直接的間接的関わらず何かしらのサービスをユーザ提供するのであれば、コンテンツはもちろんのこと身体や能力等 そのユーザ状況を加味すべきである。
世の中の風潮としても、国内では CSR(企業の社会的責任)観点で 特に公共性の高いサイトについては アクセシビリティが求められている。海外 米国では、「リハビリテーション法 第508条の電子・情報技術アクセシビリティ基準」にて アクセシビリティを義務付ける法律も制定されたりしている。
今後、ますます ユーザは多様化し、それに伴うWebアクセシビリティの必要性・重要性・義務化は高まると想定している。これからのWebサイトには、アクセシビリティを前提ルール(憲法!)として位置付けられる事を推奨する。
エフィジェント株式会社
赤秀 有為
Web Partners Tokyo : 「東京で活動するプロフェッショナルなWeb専門家集団。」
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2008.09.26
2010.04.20
エフィジェント株式会社 代表取締役コンサルタント
慶應義塾大学 環境情報学部卒。IBM/サン・マイクロシステムズ/PwCコンサルティング社にて、いずれもコンサルタント職として計10年在籍。 その後、エフィジェント社を創業し、代表コンサルタントとして、システムコンサルティング、システム開発活動に従事。専門システムは、デジタルサイネージ/EC/業務システム。