あなたがよく行く回転寿司チェーンはどこですか? 我が家の場合は、 「無添くら寿司」または「かっぱ寿司」 ですね。
やはり、1皿100円という安さが魅力!
「味」に対して過剰な期待はもちろん持ってませんが、
1皿100円にしては悪くない。
値段相応、あるいはそれ以上の品質だと感じます。
いわゆる、
「バリュー・フォー・マネー」
が成立しているんじゃないでしょうか。
ですから、上記チェーンは、
どの店舗もおおむね繁盛してますよね。
さて先日、10年ほど前に住んでいた家の近くにあり、
当時よく行っていた別の回転寿司チェーンの店に入りました。
ここは一皿最低130円から。
皿の柄によって180円、250円などと値段が変わる
昔ながらの価格設定を採用している店です。
このお店、休日の夜7時頃でしたから、
一番の稼ぎ時のはずなのに、店内には2、3組しか
お客さんがいませんでした。
まさに閑古鳥が鳴いている状態。
以前の繁盛していた頃を思うとなんとも寂しい限り。
客が少ないため、
鮮度が落ちて廃棄処分になるのを嫌ってか、
寿司の乗った皿もあまり回してません。
これもまたなんとも寂しい限り。
しかも、1皿300円、あるいは500円位の、
値段高めの寿司を注文してみても、
たいしておいしくない。
これだったら、1皿100円の回転寿司が
よほどマシと感じさせる味でした。
つまり、このチェーンではもはや
「バリュー・フォー・マネー」
が成立していなかったわけです。
当チェーンが撤退するのも時間の問題だろうと
勝手に思ってしまいました。
同様の状況は、
「ファミリーレストラン」
でも見られますね。
中国産ピザ生地のメラニン混入問題で、
見事な対応を取って消費者の信頼を維持した
「サイゼリヤ」
が1人勝ちです。
従来のファミレスチェーンは、
軒並み、さらなる業績悪化に苦しんでいますね。
サイゼリヤもまた、
圧倒的な安さと十分に満足できる味を
提供できているからこそ、
消費者から支持されているわけです。
一方、他のチェーンのほとんどは、
・中途半端な価格設定
・中途半端な味
しか提供できていないため、
「バリュー・フォー・マネー」
が感じられない。
このため、消費者から支持されなくなって
しまっているのでしょうね。
1皿100円の回転寿司チェーンや
サイゼリヤに共通しているのは、ひとつには、
食材段階から自社経営に乗り出すなど、
「垂直統合」
による品質管理と食材原価の低減。
もうひとつは、ITも最大限活用した、
「徹底したローコストオペレーション」
にあります。
おかげで、驚くほどの安さでありながら
一定以上の品質を維持した食事が提供できています。
他の回転寿司、ファミレスチェーンは、
もはや小手先の経営改革ではとても太刀打ち
できないのが現状です。
景気が下降気味の今、
消費者の内食(うちしょく)傾向も強まってますし、
外食産業の勝ち負けは一層はっきりしていくことに
なりそうです。
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2010.01.04
2009.02.10
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。