ここ数年、多数の人気タレントを同時起用した ブランドコミュニケーションが目立ちますね。 その中でも、 最も成功したのは、資生堂の「TSUBAKI」でしょう。 初年度の予算は50億円だったといわれていますが、 とてもその予算内に収まっているとは思えない露出量でした。 さて、多数タレント同時起用の狙いは、 大きくは2つ挙げられます。ひとつは、 「インパクト効果を高めるため」 です。
しかし、ソフトバンクモバイルのカラーバリエーションが
売れたように、もはや、規格やベネフィットではなく、
デザインやブランドイメージのような、
「エッセンス」
を強くアピールすべき段階に、
携帯電話市場は来ているということです。
このひとつの回答が、「DoCoMo2.0」だと言えるのでしょう。
識者の間では、
「DoCoMo2.0」といいながら規格面での違いは生み出せていないから、
消費者の期待をそぐことになるのでは・・・
といった批判をする人もいます。
しかし、上記の考え方に照らせば、
この批判は的外れのように思います。
DoCoMo2.0は、その圧倒的な資金力で物量作戦を行うことで、
「業界標準は、DoComoだよね」
「DoCoMoなら間違いない」
と、理屈抜きで思い込ませようとしているということです。
もちろん、製品自体も高い品質を維持することは必須ですが、
他社との違いをことさら打ち出すことは、もはやあまり重要
ではありません。
そして、こうした理屈抜き、
「エッセンス」訴求主体のコミュニケーションに
ノックアウトされてしまうのは、フォロワーな人たち。
すなわち、最も人口比の多い、
いわゆる一般大衆であることは言うまでもありません。
DoCoMo2.0は、フォロワー狙いのペネトレーション戦略。
お金持ちの業界トップだけが実施できる戦略です。
それにしても、社運をかけているらしいDoCoMo2.0、
果たして成功するでしょうか?
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2007.08.07
2007.08.30
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。