先日参加したある懇親会で、 某ゲーム開発会社にお勤めの2人の女性と 話す機会がありました。
どんな流れでそんな話題になったのか、
酒の席だったのでよく覚えていないのですが、
彼女たちによれば、
「うちの会社は、くさいんですよ・・・」
とのこと。
エレベーターに会社の男性と乗り合わせると、
正直、息を止めたくなるほどいやな臭いを感じるのだそうです。
開発担当の男性たちは、
連日会社に泊まりこんでゲーム開発に没頭しています。
風呂もろくに入らないし、
着替えもどのくらいマメにやっているのか不明。
会社の特性上、
「あまり好ましくないにおい」
が会社に充満しているのも、
やむを得ないのかなと思いました。
さて、近年、
「におい」
に対する関心が高まってますよね。
とりわけ、人が発する
「臭いにおい」
をどうやって抑えるかという
「防臭」
に対する関心が強まっています。
これは、高齢化社会の進展によって。
中高年特有の体臭、いわゆる
「加齢臭」
が注目されるようになったことも背景にあるでしょうね。
加齢臭は、男女問わず40歳代以降に増加するようですが、
自分のことは棚にあげて言うと、やはりオヤジのほうが臭い
わけです。
なぜなら、自分自身の臭いに鈍感であり、
そもそも気にしてもいない人が多いからでしょう。
前述したゲーム開発会社の若い男性たちも、
ゲームのことで頭が一杯、自分がどんなにひどい格好を
しているか、またどんなに臭いかなんて、まったく気に
していないそうです。
一方で、においを含む「外見」を磨くことの重要性に
目覚めた男性もいますし、体臭については、特に奥さんや彼女、
娘などから厳しい指摘を受けることから、なんらかの対策を
打つ必要性に迫られていますね。
こんな男性サイドの高まるニーズに応えたのが、
クラシエフーズ(旧カネボウフーズ)のガム、
『オトコ香る。』
です。
『オトコ香る。』は、食べて1-2時間すると、
体からほのかにバラの香りがするという画期的な商品。
香水などの強い香りで体臭をごまかすのは、
香水慣れしていない多くの男性にとって、
あまり気が進まないものです。
しかし、ガムを噛むだけで、
体の内側からよい香りがするようになるこの製品は、
とても魅力的だったのです。
『オトコ香る。』は、2006年7月の発売と同時に
爆発的に売れました。
店によっては、バラ1個売りではなく、
「ボックス売り」
するお店もあったとか。
このため、発売わずか2カ月ほどで出荷停止。
2007年3月に再発売されてからも、
コンスタントに売れ続け、現在はコンビニの定番商品
としての地位を確立していますね。
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2010.01.05
2015.07.10
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー
これからは、顧客心理の的確な分析・解釈がビジネス成功の鍵を握る。 こう考えて、心理学とマーケティングの融合を目指す「マインドリーディング」を提唱しています。