男の顔は履歴書(5)

2007.06.04

ライフ・ソーシャル

男の顔は履歴書(5)

唐澤 理恵
株式会社パーソナルデザイン 代表取締役

衣替えのシーズン。今年もクールビズ商戦が開幕しました。数年前はカジュアルディといえば、ゴルフウェアで通勤していた中高年のビジネスマンも最近ではクールビズのおかげで少しカジュアルの着こなしにも慣れてきたようです。

クールビズがスタートし、3年目を迎えます。今年も内閣総理大臣補佐官である小池百合子氏の掛け声でビジネスマンによるファッションショーでクールビズシーズンが開幕しました。

若いビジネスマンの中には、男性誌から飛び出てきたようなおしゃれな人も多く、クールビズを楽しんでいるようです。

中高年の男性は、数年前のゴルフウエアもどきから比べれば、数倍努力していることが伺えます。ただし、なんとなくまだまだ無理があるという印象はゆがめません。

ノーネクタイになった瞬間、なんとなく決まらない原因は、スーツのラインやシャツの選び方であったり、靴や靴下、ベルトだったり、ヘアスタイルやメガネだったりと、ちょっとした小物の効果が大きいのです。

ネクタイをとった瞬間、視点がスーツ全体に移ります。すると、からだに合っていないことや、丈が長いことが目立つ。
まずは、からだに合ったものを選ぶことから始まります。

そして、スーツがからだに合えば、次にメリハリをどこかに定める必要があります。ネクタイがメリハリとしての役割を果たしていたわけですから、それに変わるものはなにか。

それは、シャツの襟だったり、ポケットチーフだったり、ベルトと靴だったりとネクタイの代替を置かなくてはいけません。

高めの襟のシャツを選ぶことで立体感によるメリハリができます。
そこに、シャツの柄にある一色の同系色のポケットチーフを使うことでふたつのメリハリが安定感をつくるのです。

生け花と同じで、同じ花を2~3繰り返し使うことで、視点が安定し、デザインとして美しく感じるのです。

次に下半身。

例えば、グレイのスーツの場合、いつものように黒い靴やベルトではなく、茶系の靴とベルトで色の変化を楽しむことができます。これもメリハリの効果です。

ここで、基本的な着こなしとして、靴とベルトは同系色であることが絶対です。できれば、バッグもこれに合わせます。靴とベルトの2点で落ち着かせるか、ここにバッグをいれて3点で落ち着かせる。

さらに、基本的な着こなしは、靴下は靴かスラックスの色に合わせます。
いまだに革靴に白いソックスを合わせている男性を見かけますが、これはタブーです。

折角、ファッションが決まっているのに、ヘアスタイルがスッキリしない男性が多いのにはとても残念に思います。

シャツの襟が高ければ、やはり襟足はすっきりさせた方が、夏場は女性から見ても爽やかに映ります。

そんなこんなで話していると結局は上から下まで完璧にしていただくことを求めてしまいます。

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唐澤 理恵

株式会社パーソナルデザイン 代表取締役

「自分らしさをデザインする。」をコンセプトに、独自のパーソナルアイデンティティ分析を基に業界・業種・役職に合った「自分らしさ」をスタイリスト、ヘアデザイナー、ボイストレーナー、演出家ほか各種スペシャリストとともに演出をサポートしています。ビジネスパーソンのためのパーソナルプロデューサー、が肩書きです。

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