東大野球部と東大サッカー部。どちらも強いとは言えないチームですが、両チームとも高校生が東大に入学し、その上で入部してくれることを目指して、試みていることがあるようですね。今回はその試みを紹介いたします。
東大野球部は、六大学野球に所属し、慶応大学、早稲田大学などの強豪とリーグ戦を争わなくてはなりません。ハンカチ王子こと斉藤投手も早稲田大学に所属しているし、あの高橋由伸選手も慶応大学出身です。熾烈すぎる受験勉強を潜り抜けた東大の学生には相当しんどい相手ですよね。一試合勝っただけで話題になりますよね。
その東大野球部は、野球が上手で、成績優秀な学生に勉強を教えて、東大野球部に入れる動きを始めるそうです。
私が東大にいた頃、同じ語学のクラスに野球部のエースで日ハムに行った遠藤さんがいました。彼のようなケースはレアですよね。勉強も出来て、野球もできる。
彼のような人を獲得するために、OB会が野球が強くて勉強もできる学校に、東大野球部を売り込み、興味を持った学生には受験勉強を教えるそうです。
先生側には、東大野球部を強くしたいという情熱があり、生徒側には東大に入って野球がしたいというモチベーションが沸く、いわゆるWin-Winの関係ですよね。
私が所属していた東大サッカー部でも、ベネッセカップなるものを先日開催しました。ベネッセさんはZ会に押されているというか、ライバル視されていないかもしれない東大講座の「ルートT」をなんとか売りたいんですね。
それで、東大にはとてつもない寄付?をして福武会館なるものができています。すごく綺麗な施設です・・・。
それで、ベネッセさんにご協力いただいて、開成高校や、麻布高校、暁星高校、海城高校などの進学校サッカー部を、東大の天然芝なみの人工芝グラウンドである御殿下に招いて、リーグ戦を開催したんです。
高校生は、東大サッカー部に入ると、こんなきれいなグランドでやれるんだ!という思いを持ってもらえるかな、と。当然、試合後には高校生に東大サッカー部の魅力をプレゼンテーションします。
グッと来る高校生もいれば、あんまり反応しない高校生もいますけどね・・・。
今後、このイベントは繰り返しやっていって、成長させていきたい思いが若手のサッカー部OBにはあるんですけどね。
こんなの、長期的過ぎて意味あるの?という問いが浮かぶと思います。
ただ、1回のイベントで、数人サッカー部に入ってくれるだけで、効果としては充分でしょう。
野球部のほうも、1年に1~2人ぐらい、この試みから入部してくれるだけでいいと思っていると思います。
サッカーは11人、野球は9人のスポーツでして、1人、2人、強豪高校の人間がいて、活躍するだけで、だいぶ違いますよね。
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2008.10.12
2008.10.21
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役
THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。