2000年風力発電をスタート。2007年にはサイバーダインと代理店契約を結び、ロボットスーツ販売に乗り出す。ハウジングメーカー第二位の大和ハウスは、どんな未来図を描いているのだろうか。
なぜなら、平均耐用年数わずかに26年と評判の悪い日本の住宅も、もう少し長持ちするタイプに切り替わりつつある。しかも、政府は「二百年住宅構想」を打ち出している。手入れさえすれば長く使える家は、省資源化の流れともフィットする。
魚の目で読んだ潮目の変化
以前「二つの『三つの視点』」というエントリーで、鳥の視点・虫の視点・魚の視点が重要だと書いたことがある。大和ハウスが家にこだわることなく、ロボットスーツやSCへの展開に踏み切る背景には、同社なりの「魚の視点」でみた変化があるはずだ。
大和ハウスが見ている未来図への変化は、すでに潮流の変化として表面化しつつある。従来いわれてきた少子高齢化などは、もう何年も前から確定した未来だったはずだ。そして、ここへ来て明らかになりつつあるのが、石油資源枯渇への流れが始まりつつあることだろう。
もちろん、今すぐに石油がなくなるわけではない。しかし、いずれなくなることが明らかになってきた。すると、近未来的には何が起こるのか。ガソリン価格が250円を超えれば、クルマを手離す人が一気に増えるという調査結果もあるようだ。
だとすれば、クルマが売れなくなる(=関連産業に重篤な影響を与えかねない)、道路を造る必要がなくなる、といったことはすぐに読めるだろう。そもそもクルマを前提とした社会構造が成立しなくなることまで考えられる。
ゴーイングコンサーンが企業活動の原則だとすれば、5年ぐらい先の近未来像はもちろん、10年、30年先の未来予想図も描いておくことが必要。大和ハウスの変化は、その生きた事例といえるのではないだろうか。
※
文中でふれた内容については下記を参考にしました。
日経MJ新聞2008年7月7日
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