欧米では1990年代に、国内では2000年以降に企業に普及し始めた 企業内大学(コーポレートユニバーシティ(CU))。 この制度が、今再び注目を浴びている。
ある調査会社の調べによると、1000人以上の従業員規模の企業での
企業内大学(コーポレートユニバーシティ)導入率は約25%と言われいてる。
実質的には2000年ころから普及しているから、単純計算でも毎年3%以上の企業が導入を実施していると推測できる。
ではなぜ、今再び注目を浴びているのだろうか?
あなたが、あるグローバル企業の社員だと想定してほしい。
会議室で多くの外国人に囲まれて、今はディスカッションの時間だとする。
問;日本人女性の平均寿命は世界で何位?
答えはもちろん、世界第一位。
これは、日本人の多くの人が答えられるだろう。
詳しい人は、日本の男性の平均寿命は79歳で世界第2位、
日本の女性の平均寿命は女性86歳で世界一。
ここまで答えられる人も少なくないだろう。
そこで、次の問題。
「では、なぜ、日本人の寿命は世界で第一位(女)、第二位(男)なのだろうか?」
みなさんは、この問いかけに対して、スパットと答えられるだろうか?
実はこの手の問題、相対的に日本人は欧米人に比べるととっても苦手なのだ。
実際にOECD 国際学習到達度調査の結果を見ても、解答を出す問題は日本人は、
OECDの平均点以上なのにもかかわらず、その解答プロセスに関する問いや、
論理性を問われる問題になると、ガクンと点数が落ちてしまい、
設問によってはOECD平均点を大幅に下回るという現象が起きるのだ。
このことから、日本の学校教育における課題があると言わざるを得ない。
従来の暗記型日本教育は、知識習得面では必要性は高いが、
それで十分とは言えないのだ。つまり「考える力」を養う教育が、
欧米のそれにくらべて相対的に弱いと考えられる。
最近、フィンランド式教育などがさかんにいわれ、実際に日本の学校の
お偉いさんたちは、視察と称してフィンランドへ渡航し教育制度を学んでいるという。
さて、問題を戻して、「なぜ、日本人の寿命は世界で第一位(女)、第二位(男)なのだろうか?」
に解を出せるだろうか。
「そんなことわかるのか?」と言われるかもしれない。
確かに間違いのない答えを足すためには、膨大な時間と労力がかかるし、
現代の科学、医学技術で自説を立証できるかには疑問がある。
そして、実際に様々な説がある食事の問題、医療レベルの問題・・・沢山ある。
しかし、ここで大切なことは、唯一無二の解答を出すことではなく、
どのような可能性があり、どのような原因は可能性が高いと測定できるか。が大事なのである。
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2010.03.20
2015.12.13
株式会社メンター・クラフト 代表取締役社長
http://www.mentor-craft.co.jp/ http://www.mba-noryoku.com/ 大学卒業後、大手エレクトロニクス商社に勤務。その後、IT業界、映像コンテンツ業界と15年間の営業・企画・マネージャー等の経験を経て、 2007年4月に(株)メンター・クラフト設立。 豪州ボンド大学大学院 MBA(経営学修士) エグゼクティブ・コーチ(JIPCC認定) 日本コーチ協会正会員