東京・秋葉原で無差別殺傷という悲しい事件がありました。はじめに犠牲者の皆さんのご冥福をお祈り申し上げます。またその関係者の方に、お悔やみ申し上げます。 このような事件が、二度と起こらないような社会にしなければなりません。そのために、この事件で考えたこと思ったことを教育の側面から書きたいと思います。
◇この事件は、人生に負け続けた人間が、その人生の最後で、誰かに注
目されたいという思いが、起こさせたものかもしれないし、最後の彼の
自己顕示欲が起こしたものかもしれないが、彼のこういう人生を決定付
けた両親に対する復讐だと思えなくもない。
◇親にしてみれば、良かれと思って、教育に強く関与したのだ。こんな
結末では、親も救われないだろうし、子どもである加藤容疑者自身も救
われるものでない。
◇私は、勉強は子どもが自律するための道具と考えている。勉強ができ
るようになることが教育の目的なのではない。勉強は、子ども時代に目
の前にある課題なのだ。その目の前にある課題に誠実に取り組むことを
子どもに要求するだけだ。勉強の結果を評価するために、勉強をさせる
のではない。勉強を競争の道具にしてはいけない理由もここにあるのだ。
自律を促すものが、勉強以外にあるのならば、それでもいい。その程度
のものが勉強だ。そう考えて見ることも重要なことだ。
◇もう一度確認して終わりたい。学校で優秀な成績をとることが勉強す
る目的ではない。勉強ができる、できないを親が評価して、子ども達の
優越感や劣等感の源泉にしてはいけないのだ。
◇そのために、勉強をどう考えるかを私たちは、もう一度問い直してみ
ることだ。大人になってからも、勉強することができるようにしてあげ
ればよいし、それが認められる仕組みがあればいい。
その程度のものなのだ。勉強なんて。
合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツの
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2008.06.18
2008.07.10
合資会社 マネジメント・ブレイン・アソシエイツ 代表
1961年、神奈川県横浜市生まれ。 現在、合資会社マネジメント・ブレイン・アソシエイツ代表。 NPO法人 ピースコミュニケーション研究所理事長。