ロッテリアの絶品チーズバーガーを試してみた率直な感想を紹介する。食事としてよりも経験として得るものが多かったように思う。
絶品チーズバーガーの商品開発や全国販売に至るまでの過程においてマーケティング的な手法が駆使されているようだが、それらを解説することは控えたい。ロッテリアで食事をした経験から考えたことについて率直に書きたい。
店舗にもよるのだろうが、私が入って店は古い店だった。20年くらい改装されていないのではないかと思える店内だった。12時少し前の店内は人がまばらだった。店内の雰囲気とマッチするかのように店内の顧客は心なしか疲れているようだった。30代から40代のビジネスマンやショッピング途中であろう主婦がひっそりと食事をしていた。明るく活気のあるマクドナルドの店内での経験との比較からマクドナルドの強さや一般論として中小企業経営の難しさを感じた。それでも私の食事が終わる頃には店内の座席は8割ほどが埋まった。顧客の年齢層はマクドナルドの平均よりはるかに高いようである。
80年代にハンバーガーを初めて味わった頃、マクドナルドの機械で作られているような印象の強いハンバーガーよりもロッテリアのハンバーガーの方が美味しいと感じていた。それが国内に限らず、世界中で味わうことの出来る利便性や安心感もあって、現在はすっかり変わっている。ロッテリアは日本人好みの味であることを強みとして認識しているようだが、その点ではモスバーガーや手作り感のあるフレッシュネスバーガーの方が上であろう。
メニューや広告を見る限り女性や中高生、あるいは、小学生を対象にしていると思われる。これは私が入った店のランチタイムの顧客層とは明らかに異なる。夕方になったら中高生が大勢訪れるのだろうか?疑問である。菓子メーカーである親会社の製品のイメージとも重なって、対象は子供、あるいはその購買に決定権を持つ若い女性になるのだろうという先入観もあるが、見事なまでにミスマッチになっていた。
私の入った店舗に限って言えば、もっとアジアン・テイストを強調した中高年層向けの落ち着いた店にした方が良いようである。
ハンバーガーを食べながらロッテリアの経営について考えた。考えれば、考えるほど強いものの存在が目立つ。マーケティング戦略的に言えば、マクドナルドの真似をして追随者としての居場所を確保するか、マクドナルドやモスバーガーなどとは全く異なる価値を訴求する挑戦者になるか、学生限定あるいは女性限定などのニッチ路線で勝負するのかということになるだろう。
帰りがけに一つ経営的なヒントを見つけた。古い店内は清潔だという印象を与えない。さらに、トレーやゴミをセルフサービスで片付ける時に飲み残しの飲み物の容器をそのまま、燃えるゴミと燃えないゴミの分別なしにゴミ箱に捨てられるようになっていた。
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絶品チーズバーガー
2008.05.09
2008.05.09