2026.09.29
若手が「リーダーになりたい」と思える組織をつくるには。 ――時代が求めるリーダーは、ここまで変わった
齋藤 秀樹
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事
「最近の若手は、管理職になりたがらない」 企業の現場では、そんな言葉を耳にすることが増えた。 実際、若手や中堅社員の管理職志向が低下していることを示す調査は少なくない。EYと立教大学が20~30代の非管理職層2,071人を対象に行った調査では、管理職志向が高い層は4人に1人程度にとどまり、さらに高い人事評価を得ている若手の3人に2人が、管理職志向の低い層に含まれていた。つまり、能力が低いから管理職を目指さないのではなく、むしろ会社から高く評価されている人材の中にも、管理職になることに積極的な意味を見いだせない人が相当数いるのである。
「同じ方向を向かせる」から「違いから価値を生み出す」へ
昭和型組織において、全員が同じ方向を向くことは強さだった。
トップが方向を決め、それを組織全体に浸透させ、できるだけ同じ判断基準で行動する。大量生産、大量販売、効率化が重要だった時代には、組織の同質性は大きな武器になった。
しかし、正解のない問題が増えていけば、同質性は弱点にもなる。
同じ学校、同じ業界、同じキャリア、同じ成功体験を持った人ばかりが集まれば、意思決定は速いかもしれない。しかし同時に、全員が同じ盲点を持つ危険性も高まる。
現代に必要なのは、異なる専門性や経験、異なる世代、異なる価値観を持つ人々の知をつなぐことである。
そこでリーダーに求められるのは、全員を同じ考えにする力ではない。違うままの人間同士が、互いの違いを材料にしながら新しい価値を生み出せる場をつくる力である。
異論を排除せず、少数意見に耳を傾け、失敗を語ることができ、「分からない」と言える。対立そのものを悪と考えず、より良い答えを生み出すための材料として扱う。
こうした場をつくる力こそ、これからのリーダーに求められる重要な能力であり、その意味でファシリテーションは、会議の進行技術ではなく、現代のリーダーシップそのものに近づいている。
CHANGE
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株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事
富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。
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