「メイク&テイク」という中間型サービス

2007.05.04

経営・マネジメント

「メイク&テイク」という中間型サービス

大川 耕平
株式会社スポルツ 代表取締役

「メイク&テイク(Make&Take)」サービスとは、忙しいワーキングマザーや専業主婦、シニアの間で人気の高い食のサービス(米国)。 顧客がキッチンスペースのある店舗に立ち寄り、仲間と一緒に料理し、数日分をまとめて自宅に持ち帰って食べることができるものです。

このサービスは、従来の「テイクアウト」と「食材を購入して自炊する」と
いう夕食準備スタイルの「中間型サービス」と位置づけることができます。

このサービスの代表格であるDream Dinners社の概要を紹介します。

・運営企業名:Dream Dinners
・URL: http://www.dreamdinners.com/
・設立:2002年
・店舗数:138店舗(2005年現在)
 いずれも、グループで調理できるキッチン施設を持ち、調理・片付けを手
 伝ってくれる専任アシスタントが用意されている。

●ヒストリー:
子供を通じた友人である2人の主婦が「家族みんなで食べる夕食時間をもっと大切にする」というコンセプトで起業。

・料金:約180ドル(約2万円)/4-6回の夕食分
    約15ドル(約1.7千円)/1食分

■サービスの流れ
同社のメイク&テイクサービスの流れは、下記のとおりです。

1)顧客は、月替わりメニューから複数メニュー(メインディッシュ)を選んで予約。

2)自宅近くの「メイク&テイク」キッチンへ行く。

3)準備された食材で、アシスタントのもと、グループの仲間と一緒に数日分(5、6日分)の料理を作る。(所要時間:約1~2時間)

4)できた料理をフリーザーバッグにつめて持ち帰る。片付けはアシスタントが担当してくれる。

自宅で冷凍保存。夕食時に適宜、温めて食べる。

今、日本では中食(総菜・弁当など)は約6兆円市場にまで成長し、家庭での食事の一部として浸透しています。これは共働きが一般化し、夕食をつくる時間・手間への便宜生マーケットとも言えます。

日本の現状を考えるとこの「メイク&テイク」はいかにも中間的な位置づけになるのですが、

・プロと一緒につくる=普段よりも高品質な食へのアプローチ
・自分がつくる=主人公は自分
・時間の節約=食事コミュニケーションを重要視

食事をつくる主婦へ新しい価値を提案しているビジネスモデルとして考えたらおもしろいのでは?と感じるのは小生だけでしょうか?

◆専門の施設で行うこと
◆自宅で行うこと

この中間に新しい価値を提案するスタイルとも言えると思います。

前々回にコラムでも紹介したサーキットトレーニングやトレーニングパートナー事例も同じスタイルです。

「メイク&テイク」

このロジックはいろいろなライフスタイルサービスのニッチ開発の参考になりそうです!

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大川 耕平

株式会社スポルツ 代表取締役

商品企画開発会社スポルツの代表です!新しいモノ・サービス・事業づくりのプロジェクトをデザインしていくことを天職だと思っています!

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