多くの人が、「時間がない」「時間が足りない」と感じています。時間に渇望し、時間がほしいという時間貧乏という状態です。次の内容に思い当たる人は、時間貧乏の症状が出始めているのかもしれません。
・マルチタスクを好む
常に時間に追われていると感じている人は、多くのタスクを抱え、「あれもこれもやらなければ!」と常に感じていますので、往々にしてマルチタスクになりがちです。基本的に人は一度にひとつのことしかできないのですが、時間に追われている人は、集中力が続かないのか、ほかのことが気になるのか、何かを始めたとしてもすぐに違うことに手をつけたりします。当然、生産性もクオリティも落ちますので、仕事の時間は余計にかかってしまい、さらに時間がなくなるという悪循環に陥るわけです。
・スマホが手放せない
数十年前にはなかった症状の代表が、スマホです。今、電車に乗って周りを見渡すとわかりますが、乗客全員がスマホを見ているという状況も少なくありません。
中には、スマホでEラーニングや調べものをしている人、勉強をしている人、あるいは仕事の指示や考えをまとめている人もいるかもしれませんが、自分自身のことを振り返ると、だいたいが暇つぶしです。総務省情報通信政策研究所が令和6年に公表した「情報通信メディアの利用時間」によれば、20歳代の平日のネット利用時間は1日275分、休日は309分。40歳代でも平日、休日ともに1日176分で、完全に生活の一部となっています。
こうなると、暇つぶしというよりも、忙しさに関係なく、スマホを見ているという感覚かもしれません。むしろ暇つぶしだけに使用する分には大きな問題にはなりませんが、暇つぶしを超え、仕事にしろ、勉強にしろ、成果を生み出さなければならない時間にまでこのスマホ時間が占領してきているとしたら問題です。
多くの人が、このような時間貧乏の兆候を持っているのではないでしょうか。次回は、この時間貧乏を防ぐために、どうすればいいのかを考えてみましょう。
関連記事
2009.10.27
2010.03.20