「このままだとロックダウンやむなしですよ」とだけ警告を押しつけて終えるのか、それとも、もう一歩踏み込んで「東京モデルを示しましょう」と1人1人の自制心を促せるのか、この差は大きい。「北風」と「太陽」ほどの違いがある。どんな言葉を選び、発するかで政治家の質が表れる。
同様に、マスメディアの報道も「ロックダウン」や「オーバーシュート」「外出禁止令」など危機感や不安感、恐怖感をあおるだけの言葉を並べ立てます。そのほうが注目してもらえるからでしょう。もちろん危機意識を醸成することは、彼らの正しい役目です。しかし、政治家にしてもメディアにしても、いわゆる「劇場型」の演出に終始していて、その奥に「深慮の心」が感じられません。心がないから心ある言葉も出てこないわけです。アタマだけの言葉になっているように思います。
上っ面の劇場型の言葉に、大勢の人が上っ面で扇情されることが、国家的危機の際に一番避けなければならないことだと思います。
最後に、この戦いの最前線で奮闘されている医療従事者の方々、関連役所の方々に最大級の敬意と感謝を申しあげます。
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2015.07.17
2009.02.10
キャリア・ポートレート コンサルティング 代表
人財教育コンサルタント・概念工作家。 『プロフェッショナルシップ研修』(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)はじめ「コンセプチュアル思考研修」、管理職研修、キャリア開発研修などのジャンルで企業内研修を行なう。「働くこと・仕事」の本質をつかむ哲学的なアプローチを志向している。