「明石家さんま」が、常に、好感度タレントランキングで、 上位であるという事実は、驚くに値しないだろう。 では、なぜ彼はあれほど好感度が高いのか。万人から好かれるのか。 彼の持っている高いコミュニケーションスキルを我々が盗むことで、ビジネスに活用できないのか。 今尚1週間に10本近いレギュラーを抱えている彼の人気の秘密に迫り、 彼のナチュラル・コーチングの技術を分析する。
くったくない笑顔、いやみのないトーク、女性からも男性からも
愛されるキャラクターはどのようにして作られるのか。
私がコーチング研修を開催する際、必ず参加者からこんな質問がくる。
「コーチングを実際に職場でやるにはどうしたらよいでしょうか?」
コーチングの有効性を認識し、理論を学ぶことはできても、
いざ職場に帰ってから実践することに不安を覚えるのだ。
実際に使えるようなリアルなコーチングをしている人はいるのか?
こんな疑問に答えるとき、いつも、「明石家さんま」を例に出す。
彼こそがコーチングの天才です。
明石家さんまのトーク番組を見てください。
彼はたった、数分間の間に、「傾聴」「承認」「質問」を繰り返す。
とくに、「傾聴」に関してはズバ抜けた才能を持っている。
その秘密は、彼の「共感性」にある。
実際の番組、「さんまのまんま」を思い浮かべてほしい。
あの番組は彼にとって、彼の才能をいかんなく発揮できる、
いわば「ホーム」である。
数分の間に、傾聴、オウム返し、言い換え、要約を行っている。
これが、ゲストのトークを弾ませて、普段のテレビでは見れない
ゲストの素顔を引き出しているのだ。
それによって、見ている視聴者へ、あたかもその場所に
いるかのような共感性を与え、好感をもたれるのだ。
実際のゲスト(女性アイドル)との会話を事例にとってみる。
さんま「彼氏に、そうやって料理つくってあげるんだぁー」(クローズドクエスチョン)
ゲスト「いえ、彼氏いませんから」
さんま「え?彼氏おらへんの?、ありえへんわーー、俺やったら、絶対ほっとかへんわー」(オウム返し+承認)
ゲスト「さんまさんー誰か紹介してください」
さんま「えーどんなタイプの男性が好みなの?」(オープンクエスチョン)
ゲスト「さんまさんのような方がいいですー」
さんま「ひえー、むちゃくちゃうれしいけど、俺なんかより、
○○ちゃんやったら、いい男いくらでもおるやろー」(承認)
ゲスト「そんなことないですーよー。でも、面白くて優しい男性で、、、芸能人でない方が
いいですねー」
さんま「へーーー、○○ちゃんは、普通の人がいいんだーー」(要約、言い換え)
さんま「おれがあと芸能人でなくて、20年若かったらなー(悔しがる)・・・ってただのおっさんやろ!」(承認)
上記のやりとりは、実際の放送番組で
さんまがよく、女性アイドルなどののゲストに使う、
相手の本音を引き出す最強のテクニックである。
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2008.03.17
2008.03.19
株式会社メンター・クラフト 代表取締役社長
http://www.mentor-craft.co.jp/ http://www.mba-noryoku.com/ 大学卒業後、大手エレクトロニクス商社に勤務。その後、IT業界、映像コンテンツ業界と15年間の営業・企画・マネージャー等の経験を経て、 2007年4月に(株)メンター・クラフト設立。 豪州ボンド大学大学院 MBA(経営学修士) エグゼクティブ・コーチ(JIPCC認定) 日本コーチ協会正会員