昨年の秋に当時アマチュアゴルファーの石川遼が 大先輩の片山晋呉から受けた、ラウンド中の短くも パーフェクトなコーチング。 これがまさにリアルなコーチング事例だ。
「コーチングの必要性はよくわかりましたが、
実際に(職場等で)使用するイメージが湧きません」と。
コーチング研修の際に、最後に参加者の方から
よくこのような質問を頂く。
そんなとき、こんな事例をみなさんにお話する。
今話題の石川遼が片山晋呉からうけたコーチングだ。
昨年の秋に二人がコースを回ったときの話。
17番ホールで、ようやく、この日初めてといってもよい談笑が交わされた。
その内容は、石川が目標としている海外メジャーの最高峰、『マスターズ』出場についてだ。
そのコーチングのやりとりを考察してみる。
片山に「マスターズに出たいの?」(クローズドクエスチョン)と聞かれ、
「20歳までに出場したいです」と答えると、
「20歳までに何をすべきかしっかりと決めるように。(GRROWコーチング)
そうすれば、君なら絶対に出場できるし、(承認Youメッセージ)
出場しているところを俺も見てみたい」(承認Iメッセージ)と返されたという。
そう話す石川の表情は、プロゴルファーに憧れる16歳の少年に戻っているように見えたと。
「まさか片山さんから話しかけてくれるとは…。自分から話しかけることもできませんし、
それだけで感動して泣きそうになりました」と、笑顔で振り返っていた。
”ゴルフダイジェストオンラインより”
このニュースを見たとき、私は片山晋呉のナチュラルコーチングに
驚愕した。片山氏がコーチングを受けたか否かは定かではないが、
まさに、これこそが、やる気を引き出す、リアルなコーチング事例だ。
1日未満の短いコーチング研修の場合、基本だけを習得するために、
極端な例でロールプレイを使って練習をする。
そのために、研修終了後に受講者からは職場で実際にどうやればいいのか。
という声が自然に多くなる。
それだけに、より実践的な練習をするには2-3日の
徹底したコーチング研修が理想だ。
いずれにしても、コーチング技術というのは、そもそも
片山氏のような、ナチュラルに若手のやる気を引き出すコーチング
テクニックを抽出したスキルのようなものだから、
世の中で自然にできている人もいるのだ。
そういう人を見つけて、マネしてみることが、実践で使うには非常に重要である。
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2008.03.19
2008.04.08
株式会社メンター・クラフト 代表取締役社長
http://www.mentor-craft.co.jp/ http://www.mba-noryoku.com/ 大学卒業後、大手エレクトロニクス商社に勤務。その後、IT業界、映像コンテンツ業界と15年間の営業・企画・マネージャー等の経験を経て、 2007年4月に(株)メンター・クラフト設立。 豪州ボンド大学大学院 MBA(経営学修士) エグゼクティブ・コーチ(JIPCC認定) 日本コーチ協会正会員