いまや、世の中のすべてはデジタルで動いているといっても過言ではない。 われわれの生活すべてがコンピュータに支配され、これからはさらに進化したAIが物事の中心になっていくのは間違いないところだ。 そんな中、各方面でアナログの魅力が再認識されているらしい。前回は白黒フィルムが復活したり、「チェキ」や「写ルンです」と言ったフィルムカメラに若者の興味が集まったりしているという話を紹介した。 それに続いて今回は、音楽やゲームの世界での“アナログ復活”について調べてみた。こちらも牽引者はやはり若者のようだが……。
50〜60代の方に説明は不要だが、1970〜80代の喫茶店は画像のようにテーブル中央に画面が備え付けられていて、大人が長時間夢中になって、画面上方から迫り来るインベーダーを交わしながら、ビーム砲でインベーダーを全滅させるゲームに興じていたものだ。これは若い世代のほとんどが知らないアナログな光景だが、独特のサウンドの中、今では信じられないほどのスローテンポだったシューティングゲームに、大枚をはたいた人も多いはずだ。
この「スペースインベーダー」は、喫茶店などで手が痛くなるほどボタンを押し続けたデジタルゲームの先駆けだが、ボードゲームは2〜4人のプレーヤーが242枚のカードを使って、武器を作るなどしてエイリアンを退治する頭脳派ゲーム。現在、クラウドファンディングで開発資金を集めており、2020年に発売予定だという。
そのほか、3年くらい前から、世界的にボードゲームの復活期となっている。
2019年5月末に、東京・台場で開催されたアナログゲームの祭典「ゲームマーケット」には、2日間で2万5000人が来場。場内では、初対面の人たちが顔を突き合わせて、新しいアナログゲームに興じていたという。
東京や大阪などでは、ボードゲームを楽しめるカフェも登場し、ファンは思い思いの楽しみ方をしている。また、個人で作ったゲームを開発する人も少なくない。ボードゲームの定番「人生ゲーム」よろしく、それぞれが自身の人生で得た特技や知識を生かし、面白いボードゲームを作っているのは興味深い。
デジタルでは味わうことのできない、手作り感覚にあふれた面白さを堪能できるだろう。
── デジタル全盛時代となって久しいが、今後はある世代にとっては懐かしく、またある世代にとっては新鮮な、人の温かさが感じられるアナログの進化に要注目だ。
≪記事作成ライター:三浦靖史≫
フリーライター・編集者。プロゴルフツアー、高校野球などのスポーツをはじめ、医療・健康、歴史、観光、時事問題など、幅広いジャンルで取材・執筆活動を展開。好物はジャズ、ウクレレ、落語、自転車。
【記事元】
日本クラウド証券株式会社 https://crowdbank.jp
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【転載元】
リーダーズオンライン(専門家による経営者のための情報サイト)
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