品薄が続くウイスキーの世界に、ニューウェーブ登場2

2019.03.13

ライフ・ソーシャル

品薄が続くウイスキーの世界に、ニューウェーブ登場2

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アルコール飲料全体の消費量は減少しているにもかかわらず、ウイスキーは増加傾向。宴会スタートの乾杯もビールではなくハイボールで行う人が増えているなど、その人気はとどまることはない。 しかし、人気が高まりすぎて、ウイスキー業界は原酒不足に悩まされるという皮肉な事態になっている。うれしい悲鳴を通り越し、売るものがない状況となっているのだ。この状況を受け、最近はそれを補うべく新しい動きも出てきている。 これまでスコットランドやアメリカ、あるいは国内産など、産地が限られていたウイスキーに、新しい産地が登場してきているのだ。 今回は、ウイスキー好きならぜひとも試してほしい、ニューウェーブのウイスキーを紹介しよう。

結果として、酒造メーカー各社は、特定銘柄の販売終了などの対策に追われている。
サントリーは、2013年に一部の「山崎」、2018年に「白州12年」、「響17年」の販売を休止した。2018年にニッカも2015年に年代表記入りの「余市」、「宮城峡」の販売を終了している。キリンビールも主力である「富士山麓 樽熟原酒50度」を、2019年春をめどに販売終了すると発表した。

これまでは、熟成期間が長く、高価な年代物から底をついてきたが、最近は値ごろ感のあるお手軽なウイスキーでも品薄感が出てきているという。

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ウイスキー新興国からニューウェーブ登場

国産ウイスキーが原酒不足に悩まされているなか、昨今は新たな産地のウイスキーが登場し、注目を集めている。本来ウイスキーは、本場スコットランドはもとより、日本でも北海道や東北など、寒冷な気候の場所で製造され、熟成期間が最低でも3年ほどかかるとされている。

しかし、今注目されている新たな産地は暑い地方だ。
その代表格が、亜熱帯気候の台湾産の「KAVALAN」。暑い台湾では、スコットランドの3〜4倍の速さで熟成するとされ、これまでに考えられなかったスピードで市場に登場してくる。
味や香りはどうかと心配になるが、KAVALANはウイスキーの世界的コンペティション「WWA」で、2年連続で世界最優秀シングルモルトを受賞している。

また、もうひとつ注目を集めている「ポール・ジョン」はインド産。やはり暑い国なので、台湾同様のスピードで熟成する。
この他にも、オーストラリアやニュージーランド産のウイスキーも登場している。今後は気候に関係なく、どんな場所でもウイスキーづくりが盛んになっていくかもしれない。

日本のウイスキー製造技術も大きく進歩

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今の原酒不足は、国内でハイボールが人気になったことが大きな要因だ。
しかし、よく考察してみると原因はそれだけではなく、日本のウイスキー製造技術が大きく進歩していることも要因のひとつとなっている。

この10年で、サントリーの「山崎」、ニッカの「竹鶴」などが、国際的な品評会で賞に輝くことが増えている。いまやジャパニーズウイスキーは、世界的に見ても高く評価される存在となっているのだ。

これまでの世界4大ウイスキー産地(英スコットランド・アイルランド・米国・カナダ)に加え、日本もそのひとつに数えられるようになり、輸出量も増えている。これを考えれば、ウイスキーの原酒不足は今後もしばらく続きそうだ。まさに、うれしい悲鳴。きっとマッサンも喜んでいるに違いない。

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