2019年は“平成ラストイヤー”。 平成31年は4月30日で幕を閉じることとなり、5月1日より新たな元号が施行される。 何かと低成長だった平成時代だが、情報通信産業を中心とした三次産業は、大きな成長を遂げたと言っていいだろう。 その平成最後の年は、平成元年に創業した企業が30周年の節目を迎えることになる。改元の慶祝ムードに加え、キリのいい周年記念で祝賀気分もより一層高まることになる。そしてその祝賀気分は、業績の向上や株価の上昇につながっていくはずだ。 そこで今回は、2019年に10、30、50、100、150、200周年など、節目の年を迎える主な企業を紹介する。同時に創業した時代背景も振り返り、これから長寿企業として生き残っていくための要因を探ってみよう。
●400周年 1619年(元和5年)創業
帯伊書店……和歌山市の中心市街地「ぶらくり丁」に店を構える県内最古の老舗書店。
⇨ その他の主な400周年企業……堀口酒造など。
⇨ 1619年の主な出来事……江戸幕府が大坂城代、大坂町奉行を設置など。
いずれの周年記念企業も、東京・大阪の大都市に多い
2019年に周年記念を迎える企業数を業種別にみると、
10周年ではサービス業、建設業、不動産業の順
30周年と50周年では建設業、サービス業、製造業の順
100周年では製造業、卸売業、小売業の順……となっている。
これは、昭和期以前には建設業や製造業が隆盛し、平成に入ってからサービス業などが台頭してきたことを表している。
また、都道府県別では、10、30、50、100周年のいずれでも東京都に本社を置く企業がトップ、これに大阪府の企業が続き、大都市圏に多いことがわかる。そもそも企業数が多いのだから、当たり前の結果と言えるだろう。
周年記念は、記念キャンペーンや記念事業などを行うことで、企業にとっては販促のチャンスとなる。未来に向けて企業がさらなる飛躍を遂げるきっかけにもなるので、注目したい。
起業しやすく、長く続けていける環境づくりを
ちなみに、日本一の長寿企業は寺社建築の金剛組(こんごうぐみ)で、飛鳥時代の578年創業。2019年で創業1441周年ということになり、日本に限らず世界で現存する「最古の企業」とも言われている。
長寿企業であっても、スタートは小さな起業だ。近年、年間起業数は概ね5万件で推移しているが、この数字をもっと上げていかなければ長寿企業も増えることはない。
これからの日本社会には、若者が起業にチャレンジしやすく、そしてその企業を長く育てていける環境づくりが求められるのではないだろうか。
≪記事作成ライター:三浦靖史≫
フリーライター・編集者。プロゴルフツアー、高校野球などのスポーツをはじめ、医療・健康、歴史、観光など、幅広いジャンルで取材・執筆活動を展開。好物はジャズ、ウクレレ、落語、自転車など。
【記事元】
日本クラウド証券株式会社 https://crowdbank.jp
日本クラウド証券メディア マネセツ https://manesetsu.jp
【転載元】
リーダーズオンライン(専門家による経営者のための情報サイト)
https://leaders-online.jp/
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
関連記事
2015.07.17
2009.10.31