前回の記事「海外不動産投資(1)── 思いきって海外不動産に投資する“とき”がきた!」では、新興国の不動産値上がり状況をベースに、海外不動産投資とは何か、そのしくみ、海外不動産の購入方法について解説した。 当然ながら投資金額が少なくないので、リスクへの不安を事前に払拭しておかなければ安易に手出しはできない。当然ながら、海外不動産投資を考えている人にとって気になる点は、海外不動産投資にチャレンジしたときのデメリットとメリットだろう。 そこで今回は、メリット&デメリットはもとより、不動産投資先としていま具体的にどんな国への投資が活発なのかについてもご紹介しよう。
前編:海外不動産投資(1)──思いきって海外不動産に投資する “とき”がきた!
不動産投資先として注目されている国の不動産投資事情
まずは、いま海外不動産投資先として注目されている国・都市をいくつかピックアップしてみた。
【アメリカ本土】
世界最大の経済大国・アメリカ合衆国。トランプ政権による自国保護政策により株価は上昇。経済は活性化し、都市への人口流入が続いている。マンションを中心に住宅価格が上昇しており、不動産投資先としてのリスクは少ないといえる。ただし、安い物件をみつけるのは都市部ではなかなか難しい。
【ハワイ】
海外投資先としては定番中の定番のハワイ。世界の富裕層が自ら使用する別荘として、また価格高騰を見込んだ投資先として購入している。その人気は昔も今も変わらず熱く、成熟している感も否めない。逆に人気が高い反面、固定資産税は高く、維持管理費用もかなりの額を要するので、期待する利益を望むのは難しい。
【フィリピン】
高い経済成長率と爆発的な人口増加で、不動産価値が上昇しているフィリピンに、世界の不動産投資家が注目している。人口増加で住宅需要は衰えることがなく、投資利回りはアジアで最高水準をマーク。ただし、外国人は土地を購入することができないため、投資はコンドミニアムに限られている。競争率は高いが、手に入れれば有力な不動産資産となる可能性がある。
【マレーシア】
10年以上にわたって、日本人が移り住んでみたい国ナンバーワンを維持しているマレーシア。物価が安く、不動産価格も周辺諸国とくらべて圧倒的に割安。特にここ最近、経済成長が目覚ましく、人口も増加。国全体に活気が出てきている。今後、不動産価格はさらに上昇するとみられ、いま投資を検討したい人にとっては十分な価値がある。
【シンガポール】
世界の富裕層がこぞって不動産投資を続ける魅力的な国・シンガポール。最大の理由は「インカムゲイン」、「キャピタルゲイン」の両方ともに非課税である点。やはり、税金がかからないのは誰にとっても大きなメリットだろう。経済的にも安定しているので投資のリスクは少ないが、この国の不動産価値はすでに世界中に知られており、そもそもの設定価値が高い。つまり投資コストがかかるゆえ、大きな利益を得るのは難しい。
【タイ】
日本企業の支社が多く、日本人の駐在員も多い。この地でコンドミニアムなどを購入し、日本人に賃貸することもできるため、同じ日本人ならいろいろな面で安心材料は多いだろう。また、自動車を中心とした工業生産額も急上昇しており、経済成長が著しい。バンコクを中心に住宅需要は高まっており、不動産投資としては魅力的なエリアといえる。
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