新社会人に贈る~キャリアを切り拓く3つの「選択する力」

2018.04.07

仕事術

新社会人に贈る~キャリアを切り拓く3つの「選択する力」

村山 昇
キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

人生・キャリアは無数の「選択」の連続によって織られていきます。そのとき、人により「選択する力」の差が出ます。この4月から晴れて新社会人となったみなさんに、3つの「選択する力」を紹介します。

この4月から社会人になられたみなさんおめでとうございます。あなたは世の中に無数ある会社の中から、たった1社、いまの会社を「選び」ました。自信をもってそこを選んだ人もいれば、最後まで複数の中から悩んで選んだ人もいるでしょう。また、ここしか選ぶものがなかった人もいるかもしれません。今回はそんな「選択」に関わる力の話です。

◆3つの「選ぶ力」
人生は選択の連続です。私たちは朝起きてから夜寝るまで、大小無数の選択をして進んでいきます。そのとき人には「選択力」の差が出ます。「選択力」とは───

1□選択肢を分析・判断する力
2□選択肢をつくり出す力
3□選択を(事後的に)正解にする力

1番目は、目の前にある選択肢のうちどれが最良のものかを決める力、あるいは優先順位をつける力です。情報を集めたり、違った視点でながめたり、本質的なことを洞察したり、人に助言を求めたり、そういった力が問われます。

例えば、大学受験の時や就職活動の時を振り返ってみてください。入学試験の合格を勝ち取った大学がA校、B校、C校と3つあったとき、どこに入学を決めるか、あなたはいろいろ分析して、決断したのではないでしょうか。あるいは、就職活動で、D社とE社の面接が重なってしまったとき、どちらの会社に行くか、さまざまな角度から考えて判断したのではないでしょうか。

こういった「眼前の選択肢を分析・判断する力」は、これから仕事をしていく上でもいろいろな場面で遭遇することになるでしょう。


◆「選ぶ力」においても受動的と能動的とがある
2番目は、選択肢を増やす力、呼び寄せる力です。容易に揃う選択肢、受け身で与えられる選択肢、既存の枠にはまった選択肢、そこから何かを選ぶのは、ある種簡単なことです。しかしそこからは決定的な状況打開ができないとき、どうすればいいでしょう。―――それには、新たな選択肢をつくり出すしかありません。

例えば、あなたは入社1年も経てば、先輩社員や上司からいろいろな業務処理の技術を教わることになるでしょう。いわば自分の中に、処理方法P、処理方法Q、処理方法Rといった選択肢が身につくわけです。当面の業務はそうしたP、Q、Rの選択肢の組み合わせで仕事が回せていけます。

しかし、さらに大きな仕事、未知の仕事を任されたとき、既存の選択肢では歯が立たない状況が生まれます。そのときに、既存にないやり方を生み出せるか、また、先輩方も気づかなかった新しい発想を提案できるか。そうやって自分の中に選択肢を増やしていくことが大事なことになります。

次のページ◆長い時間をかけ選択の正しさを証明していくものもある

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村山 昇

キャリア・ポートレート コンサルティング 代表

人財教育コンサルタント・概念工作家。 『プロフェッショナルシップ研修』(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)はじめ「コンセプチュアル思考研修」、管理職研修、キャリア開発研修などのジャンルで企業内研修を行なう。「働くこと・仕事」の本質をつかむ哲学的なアプローチを志向している。

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