2008.02.14
企業サイトはどうあるべきか
上島 千鶴
株式会社Nexal ビジネス戦略、Web戦略コンサルタント
来期に向け、企業におけるWebサイトの見直しが始まっています。企業サイトはどうあるべきか、広報のブランド視点と、現場の営業プロセスの視点から、サイト戦略についてまとめたいと思います。
これは、サイト分類で言うと、「1.企業メッセージサイト」でアピールする内容になり、基本スタンス、ビジョン、経営理念、タグライン(ロゴ下のメッセージ)などになります。
ブランド・エクスペリエンスの分野では「インダイレクト・エクスペリエンス=何度もユーザの眼に触れさせることによってブランドを認識させ、親近感を高めていく手法」に繋がります。
また、Webサイトを運営していくために、対象となるグループ企業も含めてガイドライン策定が必要です。
営業プロセスの視点では、きっかけ(=プロジェクトがあり業者を選定している、来期に製品の導入を検討している、客に再提案しないといけないなど)を通して、いかにSearch段階で探し易く、Interest段階で情報を掲載しておき、問合せや資料請求などのAction段階に繋げていけるか、「感情」段階から「行動」段階に移すユーザ層がターゲットになります。
ここでは、メッセージなど企業のスタンスやコンセプトより、客の問題に解決できるソリューションを持っているという具体性が必要になります。つまり、客の抱えている課題に対する解決策、大枠でも概算金額、発注までの流れ、各社の具体的な事例、実績、問合せ先や連絡先、担当者名、自社独自用語の説明などのコンテンツのことを指します。
ブランド・エクスペリエンスの分野では「ダイレクト・エクスペリエンス=ユーザにアクションを起こさせ、その目的を達成させることによってブランドを認知させる手法」に繋がります。
▼意外に大切なドメイン構造
大手企業にありがちですが、○○.co.jpの配下に全ての事業本部や製品を並べて、扇状のようなディレクトリ構造を持つ企業が多いです。
○○.co.jp/index.html のページのことをトップページと呼ぶのは日本だけで、海外ではホームページと呼びます。
また「入口ページはトップページである。トップページだけは綺麗に・・・」という認識の役員がいたらネットの性質が分かっていない方になります。
「同一ドメイン」方式、「サブドメイン」方式、「独自ドメイン」方式によってユーザ側から見たメリットデメリット、企業側から見たメリットデメリットがあり、サイトの役割や目的に応じたドメイン構造、運営側が管理しやすく更新しやすい体制もサイト戦略を検討する上で、重要なポイントとなります。
最後に、企業サイトは各組織を横断した形で存在しますので、それをまとめる部門は特に、各事業本部の基本スタンス、現場の営業プロセス、Webサイトへの期待、またはこうありたいという内容をいかに吸い上げ、戦略や基準、運営ルールとして反映させるかが大切です。
現場に沿わない戦略を立てたとしても、それは「絵に描いた餅」状態になり兼ねません。
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